新型コロナへの対応が迷走を極めている。
短期決戦で、三回目の緊急事態宣言が出された、目的は「人流を抑えること」だった、しかし緊急事態宣言が明ける前、結果は思ったほどではなかった。
菅総理大臣は「人流は減少した」との発言、失敗ではなかったと言いたかったのだろう。
一方大阪2月に感染者数が50人程度になったので、緊急事態宣言を解除した。
その後、変異ウイルスに替わっていったこともあって、急激に感染者が拡大して、医療が危機的な状況となった。入院できる患者が1割という状況が続いている。
大阪が緊急事態宣言を解除したころの東京の感染状況を見ると感染者数は下がったものの、高止まり状態で、とても抑えられているとは思えない状況だった。
しかし、大阪はその状況を横目でにらみながら、宣言を解除した、記者の質問には、「これから感染者が増えたら、まん延防止防止等重点措置で抑え込む」と言った吉村知事の少し笑った顔が忘れられない。ほっとしたのかもしれないし自信の表れだったのかもしれない。この時点で変異種の存在は話題には出ていた。
たら、れば言ってもしょうがないと言うが、この状況を謙虚に認め分析検討をしないとその先がない。
この時大阪東京を見て、さらに緊急事態宣言を延長していたら今の状況は防げたかもしれない。
国の方針に戻ると、人流は減った、しかしはかばかしい効果がない、国を擁護するわけではないが、三回目の緊急事態宣言を発出したから、この間整数ですんでいると言えるのかもしれない、とすれば次にやることは「制限をさらに強めましょう」だ。大阪が、50人レベルまで下がったにもかかわらず、緊急事態宣言を解除したあと、急激に感染者が増えたことを教訓とすれば、感染者数が二けたの10に近い数まで下げて1週間程度経過した後、ぐらいの考え方が出てきても不思議はなない。
ところが、緊急事態宣言を5月31日まで延長したにも関わらず、条件は一部緩和された。これは大いなる矛盾だ、今後精神的なゆるみと、条件の緩和、それに加えて変異種、感染者の増加がなければいいのだが。