ヨーロッパの歴史というと、国同士がすべて地続きのため、近隣諸国との戦乱が絶えなかった地域、という印象が思い浮かびます。
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日本は島国なので、他国との戦争というと世界大戦以前、海を隔てて船が行き来する争い方に限定されてきました。日本人にとって大陸国家の国境紛争というものが、今ひとつ感覚的に捉えにくい部分ではあります。
ベートーベンが生きた時代というと、30年戦争(長きにわたる宗教戦争)も終わって、まだナポレオンが攻めて来ていない頃のドイツ(神聖ローマ帝国領)です。
ベートーベンが生まれたのは1770年12月。モーツアルトはその頃14歳。日本は江戸時代。
(当時の江戸の町並み)歌川広重 東海道五十三次
ベートーベンという人が生きていたヨーロッパの時代背景と、西洋音楽史が一番ドラスティックに変化するこのタイミングが、私にとっては特に興味深く感じています。
私は元々歴史があまり好きではなく、どちらかと言えば嫌いでした。
音大で音楽を本格的に勉強し始め、モーツアルトやベートーベンが生きていた頃がどんな時代だったのかを詳しく知りたくなると、途端に西洋の歴史や文化に興味を覚えるようになりました。
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ちなみに、日本では「Beethoven」をベートーベンと発音しますが、ドイツ語の発音だと、ルードヴィヒ・ヴァン・べートホーフェン(Ludwig van Beethoven)となります。
英語圏の発音でも「ビートホーヴェン」になるので、ベートーベンと発音するのは、残念ながら日本だけのようです。こんな世界中の人たちが認知している偉大な人なのに、日本人だけが全員、名前を間違って覚えているような気がして、なんだか複雑な気持ちになります。(え!?私だけ??)