風邪っぴきですが週末にお祭り騒ぎ2連チャンを控えている私ですよ。
何とかなれ。がんばれ免疫。
さて、誰(かにとって)得(になったらいいな)論文です。
今シーズンの水戸様は実に「ホームで強く、アウェイで弱い」という
内弁慶外鼠的な展開。
ホーム 成績:11勝6分4敗(+10/得点31:失点21)
ホームでの水戸(※イメージ)
アウェイ成績:4勝5分12敗(-12/得点16:失点28)
アウェイでの水戸(※イメージです!あくまで個人的なイメージ!!)
もともとサッカーは野球に比べても
ホームのチームが勝ちやすいらしいですが、今季の水戸はすげえな。
ホームの得点数に関しては、首位の甲府と同じですよ!同じ!
差がありすぎませんかねえ・・・
という訳でどんぐらい水戸がホームで強かったのかを、
この論文のお話に沿って「数値化」してみたいと思います。
◆ サッカーJリーグにおけるホームグランド・アドバンテージの統計的推定結果について
鷲崎早雄 2009 環境と経営:静岡産業大学論集 14(1), 39-43.
「数式が好きだぁ!」「偏微分とか聞くと心が躍る!」
「推測統計URYYYYYYYYYYYYYY!」な方以外が読むのはお勧めしません。
ざっくりとまとめると、
『ホームアドバンテージがどのぐらいあったのか計算してみた、2007』です。
面白いなあ、という視点がサッカーの試合結果を「数式」で表現しているところで、
以下の計算式がイギリスのプレミアリーグの研究では使われているそうです。
試合結果=《ホームのチームの戦力》+『ホームアドバンテージ』-《アウェイチームの戦力》±誤差
ここでの試合結果、とはホームの1試合ごとの得失点のことで、
プラスなら勝ち、マイナスなら負け…という感じになるらしいです。
よし、仕組みがさっぱりわかんねえ。
ただ、論文というのはいいもので仕組みは分からなくても、
計算方法が載っていれば、誰でも計算できるようになっているのです
(誰でも検証可能なようになってるんですね)
で、やってみた。
2012シーズンの水戸。
ホームアドバンテージ指標は+0.95...四捨五入して1.0。
J2の22チーム中、堂々の1位。
+1.0
つまり、水戸はアウェイでの試合に比べてホームだと、
毎試合1点多く取っている/1点失点が少ないことになります。
なお、ほかのチームも一応列挙してみますね。
甲府:-0.4
湘南: 0
----------------------自動昇格の壁
京都: 0.5
横浜:-0.6
千葉: 0.2
大分:-0.5
----------------------プレーオフの壁
東京: 0.3
岡山: 0.2
北Q:-0.4
山形: 0.5
栃木: 0
松本: 0.4
水戸: 1.0
熊本: 0.9
徳島:-0.3
愛媛: 0.7
草津:-0.1
福岡: 0.2
鳥取: 0.9
富山: 0.2
岐阜: 0.2
----------------------残留の壁
町田:-0.8
※四捨五入して1点以上の差があるところには色を付けています。
これだけだとよく分からんので、
戦力(J2の平均を0とした時のそのチームの得点力)も含めてグラフにしてみました。
圧倒的ではないか、わが軍は
(熊本と鳥取も)
ホームとアウェイの成績という見方で見ると、
鳥取はホームでの有利を活かして(戦力の差を跳ね返し)残留し、
町田はホームでの弱さが降格につながった…とかって言えるのかもしれませんね。
もしくは、『鳥取は「アウェイでの弱さ」が残留争いに結びつき、
町田は「ホームでの強さ」を活かしきれずに降格してしまった』…なのかも。
正直、この指標のことが「よくわかんねぇなあ」なので、
現実をどこまで反映しているかは分かりませんが、
これを3~5年分ぐらい作ると、
何となく見えてくるものがあったりしておもしろいです。
J1でも作ってみているので、
お暇があったら眺めてみてくださいな。
2012年のJ1
札幌:「戦力不足」枠
ガンバ:「何でこの戦力で降格なんだ?」枠。
神戸は「中途半端」枠。
鹿島はホームでの強さで、新潟はアウェイでの強さで残留?
2011年のJ1
この年は降格3チームともに「戦力不足」枠。
浦和の低迷がヤバい。例の監督の影響か…。
2010年のJ1
湘南:「戦力不足」枠…アジエルが離脱してましたよね、確か。
F東京:「何でこの戦力で降格なんだ?」枠。
2009年のJ1
京都と神戸がホームアドバンテージを活かして残留。
柏と千葉はホームで点が取れず降格。
新潟のアウェイ無双と川崎のホーム無双ぶりが。