SILK ROAD紀行 7日目
2007/10/03 17:12
☆ツアー会社のコメント
〇タラズ
朝食後、ウズベキスタンとの国境を目指します。
○ウズベキスタン国境
カザフスタンのスタッフとはここでお別れです。国境にてバイクを返却し、
車でタシケントへ向います。
バイク走行距離:約320?
(国境→タシケント:約20?)
カザフスタンツアーを全面バックアップしてくれたSILK OFF ROAD と言うツアー会社のHPです。
http://www.silkoffroad.kz
7日目 2007.8/17 晴れ
カザフスタン、タラズのホテル出発AM10:00抜けるような青空が気持良いです。バイク走行最後の日。僕は今日も安全運転を誓う。ここまで来て自分の不注意で楽しいツアーを台無しにしたくは無い。
僕は先頭でタラズの混雑した街をゆっくり走る。この混雑もいつものように20分も走れば広大な荒野になる事が分かっているからだ。そして何処までも続くストレートの道が現れ、そこで一気に加速すれば良いのだ!
ランクルに追い越され、その後を着いて行くとアイシャ・ビビ廊に到着した。イスラムのモスクと比べれば全く小さな物だが、この廊の悲話は一度聞いたら忘れる事は無いだろう。
悲話伝説
あるとき、戦いで敗北したカラハーンは、タラズから
サマルカンドへ退却し、再起を目指して軍隊を訓練し
ていた。その見物人の中に商人の娘アイシャがいた。
二人は知り合って恋に落ち、結婚を誓い合った。
まもなく軍勢を回復したカラハーンは、アイシャを
連れ、タラズへ出発しようとするが、アイシャの父親
は怒って娘を家に閉じ込めてしまい、カラハーンは
ひとりでタラズへ戻っていった。
しかし娘に同情した母親は、乳母のババジ・カトゥン
をつけて、アイシャをタラズへ旅立たせた。二人は
急いでタラズ川までやって来た。町に入ってカラハーン
に会う前に川辺で身を清め、花嫁衣裳を着けたアイシャ
は、草の上においたベールを手に取った。ところが
ベールに潜んでいた毒蛇に咬まれてしまった。
乳母ババジ・カトゥンに急を告げられたカラハーンは
司祭を連れて川辺にやってくると、瀕死のアイシャを
抱き上げ、司祭に結婚式を挙げてもらい、彼女以外の
妻を持たない事、立派な廊を建てることを誓った。
アイシャはビビ(妃)となって息絶えた。・・・涙
こうして建てられたアイシャ・ビビ廊と並んでその後
長くカラハーンに仕えたババジ・カトゥン廊もここには
建てられている。 ふ~ 。
地球の歩き方 シルクロードト中央アジアの国々ヨリ
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しばしアイシャ・ビビ廊の手彫りのタイルに見とれ、駐車場でアクセサリーや絹織物のバザールも見て回る。妻にと思ったが、その時は良いと思って買って帰っても全く似合わず、ひんしゅくを買うのはいつもの事。女性が身に着ける物には音痴な事は自覚しているので見るだけです。
ひたすらバイクを走らせる。↑
ウズベキスタンに向けてラストラン。左に目をやると相変わらず白い雪が残った山脈が続く。昨日までその麓は放牧場が広がっていたが、ここでは人の匂いがします。山の麓には暴風林が続き、民家が点在するようになる。何故かそれはバイクツーリングの終わりを告げる景色の様な気がした。
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国境の手前80?にシムケントという街に到着し、その小さな街の道端の小さな食堂に入る。お世辞にも衛生的とは言えないが、道路脇に石釜を置きナンを焼いている。運ばれて来た焼き飯と一緒に食べるナンはミスマッチの様だが案外いける。大きなベッドのような食卓でみんなで車座になって食べる食事は美味しい。 ↓
最後の試練 ↓
昼食を済ませシムケントを出発。
気がつかないまま走り続けると・・・・・。サポートカーとY氏がいない。しばらく僕達は、道端に止まりサポートカーとY氏が来るのを待つ・・・。しかし、待てど暮らせど来ない。時間の経過と共に不安が広がる。
どうやら僕達は彼らとはぐれたようだ!
どうする!見知らぬ国、見知らぬ街、目的地までの道など分からない。僕達6人は途方に暮れた。ひとまず来た道を戻ってみる。するとタシケントと言う標識を発見!残り80?は僕達だけで走りきるしかない。ひたすら走った。途中言葉が分からぬまま何とか給油し、またひたすら走る。
そしてウズベキスタンの国境が見える。と同時にサポートカーとY氏を発見する。その再会にみんな抱き合う。ツアー責任者のU氏は満面の笑顔。
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カザフスタンのスタッフとここでお別れだ。
カラカラに乾いた喉をジュースで潤す。3000?近いバイクツアーはこれで終わった。もうバイクに乗らなくて済む。つらくて楽しかった旅が終わる。
残り2日間はただの観光客だ!満足感と安堵感が広がって行く。
ジョッキを片手に、何故か訳も無くありがとう、ありがとう、とみんな同じ言葉を繰り返した。
終わり