気ままに良い旅

何気ない日々の暮らしと趣味の山旅・国内旅行・海外旅行を思い出とともにつづります

SILK ROAD紀行 4日目

2019-07-29 11:36:38 | シルクロード、バイクツアー
SILK ROAD紀行 4日目

2007/09/08 14:21


☆ツアー会社からのコメント

中国とカザフスタンの国境に向います。
中国スタッフとはここでお別れ。
国境での出入国手続きはかなりの時間
がかかると予想されます。

カザフスタン側のバイクに乗り換え、
アルマトイへ向います。

          走行距離:450km 



4日目2007.8/14 晴れ


今日は、中国からカザフスタンの国境を越える。
大荷物を抱えての税関審査・SILK OFF ROAD
のスタッフとの合流・そして約450kmの長い
ライディング距離である。 その為いつもより
30分ほど早い出発となる。
いつもはふざけて冗談を言い合っている
メンバーの顔にも笑顔は無い。




イーニンの伊犁花城大酒店(ホテル名)を朝9時
出発、右側通行にもずいぶん慣れてきたが、市街
地の左折は緊張する。左折と同時に右側車線
を走りそうになり あっ いかん とドッキリ
する。イーニンの市街を通過し郊外に出ると前
方には天山山脈が広がっていた。ほんの少しの
撮影タイムの後、90km先の国境をひたすら目
指す。天山山脈は高く、その向こうには広大な
タクラマカン砂漠が広がっている事を想像する
と今自分がここを走っている幸せを感じ 
ジーン とする。



カザフスタンの国境が近づき我々は中国製バイク
を降りる。そして、ここで中国スタッフと別れる。
税関周辺の道路にはバス、トラック、大勢の人で
ごった返していた。ツアーガイドのU氏から税関
申告書の書き方の説明を受ける。特に記入金額と
持参金額に誤差が無いように、いい加減に書かな
いよう注意を受ける。個別チェックが入らないか
緊張する。しかし、税関申告書の提出は無くパス
ポートチェックのみで、出入国が出来てしまった。
皆、拍子抜けそして安堵!

税関も、国境付近の撮影も許されなかった。国境は荒れた荒野が広がり延々と金網と有刺鉄線で明示されていた。カザフスタンのツアー会社SILK OFF ROAD のスタッフとは少し行き違いがあり、すぐには落ち合う事ができなかったが、数台並んだバイクを発見!国境から3キロ離れた小さなレストランのある駐車場で合流。

ここで、昼食を食べながら、あの変なバイク誰が乗る?という話になる。1台はU氏そして、海外ツアー経験の豊富なUc氏とS氏が乗る事になった。

こうして残りの350kmの走行が始まった。しかし、映画大脱走で出てきたサイドカーは簡単には運転出来る代物では無かった。Uc氏は弱音を吐き僕と交代だ。
S氏はダートに突っ込んで、もうやだ~とY氏と交代。これではアルマトゥに付く頃には日付が確実に変わってしまうだろう。選手交代してペースは少し上がるがすぐに手なずけられるウラルではない。


突然、Y氏の乗るウラルが止まった!メカニックのボリスがすぐさま修理に取り掛かる。PM2:30気温はすでに37度。僕は、サポートカーのランドクルーザーが作る少しばかりの日陰に腰を下ろし、ぼんやり景色に見とれる。
時間はゆっくり流れ、牧歌的な絵画のような風景が脳裏に焼きついてゆく。




故障したウラルは復活することは無かった。動かないバイクはただの鉄屑と同じだ。近くの村に預ける事になった。バイク軍団が立ち寄った為、村人が次々やって来てしげしげ見る。言葉は分からないが何処から来た?何処まで行く?と聞いている気がした。僕はそのたびに目的地を指差し、アルマトゥと一言。彼らは僕の肩をたたく!意味が分からなかったがこれからあそこまで行くのか!!!頑張れ。とでも言っていたのかもしれない。
少年とロバ何というステキな光景か


少年の乗って来たロバはおとなしく、大きなお腹と短い足、愛くるしい目がかわいかった。我が家のゴールデンよりおとなしい。彼のペットは働き者であり、彼の要求を満たしてくれる良き友人かもしれない。

そして、ナイトランの末、SILK OFF ROAD のオフィス兼ガレージに到着したのはPM11:30。日付が変わる前に到着できた!疲れてはいたが楽しかった。
U氏の手配違いでカザフスタン・ホテル(高級ホテル)に宿泊出来た。ラッキーだ!

カザフスタンの家庭料理を堪能してホテルの部屋へ戻るとAM2:00。 は~疲れた。
シャワーを浴びようとコックを捻ると冷水しか出ない!ここは高級ホテルなんじゃないの?マ・マジかよ~。今日で4日間シャワー無し生活である。
乾燥しているため汗臭さは無い。温水が出ないという事も、日本では絶対汗臭い自分が臭くない事も信じられない!
ベッドに入るといつの間にか夢の中。




SILK ROAD紀行 3日目

2019-07-29 11:34:33 | シルクロード、バイクツアー
SILK ROAD紀行 3日目

2007/09/05 22:41




☆ツアー会社からのコメント
朝食後、カザフ自治区の州都・イーニンを目指しま
す。イーニン手前の、海抜2,000メートルを越す
美しいサリム湖に立ち寄ります。

標高が高いので、寒さが予想されます。念のために
防寒具をご準備ください。
             走行距離:約300キロ


3日目            2007.8/13 晴れ
朝一番にする事、それはホテルのカーテンを開け
て天気を確認する事。良かった今日は快晴だ!

AM8:00Y氏と朝食に出かける。
二人とも朝からしっかり食べる。中国の朝食は
おかゆが3種類ほどあり(普通のおかゆ・五穀米
かぼちゃのような色をしたもの)どれも薄味で
おかずは種類が多く、すこしづつ取り皿に盛って
もかなりの量になってしまう。お腹に優しく感じ
る為二人とも競って食べる(笑) 

ライディング・ウエアーに着替えると”走るモード”
のスイッチが入る。そして今日も無事目的地に着く
様、無茶なライディングをしないように安全運転を
誓う。
中国エリアのメカニック兼先導ライダーの除(ジョ)
さんは昨日、僕達そっちのけでぶっちぎりの走り
をしていたため、エンジンが死んでしまいました。
そしてもう復活する事はありませんでした。
今日からはクライスラーのセカンド・シートで
ナビゲータを勤めます。ファーストライドは道祖神 のU氏です。



ホテルの隣のガソリンスタンドでヤカンで給油して
一路イーニンを目指す。
精河の街は小さく10分も走るとすでに荒野!
左手に天山山脈の支線を見ながらひたすら走る
そして最初のトイレ休憩。(フォト23~25)



一台のバイクのエンジンが不調なぜか全くふけ
ない様だ!またか!!!!もう驚かない。
そこで良い写真タイムになった。
スイカやハミ瓜を食べたり、ドライフルーツを
食べたり体力はばっちり充実する。

山岳路の走行はとても気持ちの良いものだった。熱いのだが空気が乾燥しているので走っているうちは大変涼しく感じる。大平原の上り坂で大型トラックを次々パスしてゆく。(フォト26~28)

そして突然目の前が開け、スカイブルーの湖とその遥か向こうに峰々と低い雲が現れる。ヘルメットの中で思わず奇声を上げる。そして笑いっぱなし・・・。(フォト29~36)


サリム湖で昼食をいただく。出された食事は見た目の繊細さは全く無い(笑)が、美味しくいただいた。



お土産など全く無いが、ここで掘り出される石だろうかべっ甲のような石のネックレスがあったがなぜか購買意欲がおきる代物ではなかった。



さあ
午後の走りのスタートだ!
と思ったらY氏のエンジンがかからない!セルボタンの接触不良だった。湖を越えると景色は一変し、谷と山に挟まれた渓谷を縫いながら走る。ビデオを左手でまわしながらの走行にも慣れてくるが、馬の群れ、羊の群れが道路を我が物顔で歩いているとビデオどころではない。急ブレーキ!
                          といいつつもビデオに撮っている(笑)



イーニンの街に着いたのはPM7:00頃
バイクから降りるとふらつく(笑)皆ちょっとバテ気味だ!短パン・Tシャツ・サンダル履で街に繰り出し、今日は露店で夕食だ。すぐ脇の道路では自転車の人力車や、行き交う自転車でにぎわっている。エキゾチックな風景だ。



ビールを注文するが夕方まで待てと言われる。これはイスラムの決まりなのだ。夕暮れが来るまで昨日飲んだ蜂蜜のお茶で喉を潤す。露店が50メートルくらいの歩道に10店は並んでおりその店の得意料理が次々運ばれてくる。
ここのシシカバブは肉が小さくしっかり焼いてあり大変美味しい。
僕は小麦粉の丸い生地が生き物のように伸びていきそれがあっという間に何本もに増えてゆく手延べうどんを飽きずに見ていた。うどん屋の兄ちゃんはちょっと自慢げです。 



夕食を食べ終えたライダー達はさんさんん午後イーニンの夜に街の散策を始める。僕達はちょっとしゃれた椅子がブランコのカフェでケーキとお茶を注文した・・・・。お茶はペットボトルが運ばれてきた。ケーキは生地が硬くクリームは
バタークリームっぽかった。(涙)

今日こそシャワーを浴びるぞと
部屋のシャワーのコックを祈るように捻ってみた。
あかん・・・・冷水しかでん!
あぁ風呂はいりて~ 

*翌日分かった事だがホテルへ帰り道が分からなくなり 公安に
助けを求めた3人組がいたそうです。中国の公安は甘くない。
しっかり取調べを受けその後パトカーでホテルまで送ってもらったとか(笑)

SILK ROAD紀行 2日目

2019-07-29 11:33:26 | シルクロード、バイクツアー
SILK ROAD紀行 2日目

2007/09/05 15:46






☆ツアー会社からのコメント

バイクレンタル手続きの後、ウルムチ郊外よりスタート。
天山北路を西に、精河へ向います。
                走行距離約420km

2日目               2007.8/12 雨

7時過ぎに目覚め、ホテルの窓から外を見ると、
どんよりした空が広がっていた。まさか
この時期に雨など降らないだろうと思ってい
たら、朝食のバイキングの席で通訳のハンさん
が今日は雨ですと、つれなく言った。
バイク旅は全てを受け入れる事から始まる。
どのような季候でも耐えて走らなければなら
ない。「雨か」。雨もいいね。
と気持ちを切り替える。

身支度を整え、ロビーに下りると外の駐車場
に中国製の赤と緑の150ccOFFロードタイプが
並んでいた。荷物は全てツアースタッフの
クライスラー・ステーションワゴンに詰め
込む。そして全員に中国の仮免許が配布
される。日本であらかじめ写真を提出し
ていたのはこのためだ。
日本の運転免許・国際免許・中国の仮免許の
3つの運転免許を持つ事になった。

出発である、慣れないミッション。トップまで
全て踏み込みのリターン式。踏み続けると
5速→ニュートラル→1速に入ってしまい、もの
すごいエンジンブーキがかかりすぐクラッチを
切り、また蹴り上げて5速に入れる。市内で
そんな事をくり返すうちにシルクロードの
ハイウエに入る頃にはなんとかまともに走れる
ようになった。がとっさの時は一瞬踏み込むか
蹴り上げるか迷う。(バイクに乗らない人は
何を書いているのかさっぱり分からないと思い
ますゴメンナサイ!)

ウイグル自治区の天山の北に国道312号線があ
りこれが天山北路である。現在は完全にハイウ
エーとなっている。昔からシルク・ロード(絹の道)
と呼ばれるローマへ続く道も、今ではオイルロードと呼ばれている。燃料輸送、工業製品、建築資材などを運搬する大型トラックなどが物流の担い手となっている。
そのため、道路の痛み具合が激しく、地面の突き上げで僕達はお尻の痛みに耐えるライディングとなる。(そのうち慣れてきた)

大平原にまっすぐ伸びるアスファルトの道はよくぞ作ったものだと感心する。150ccの小排気量のバイクで80キロ~90キロで走行するので、給油、休憩などをすると出発する時は必ず1台や2台エンジンがかからなかったり、いきなり高回転でエンジンが回りっぱなしになったり、驚くやらあきれるやら。
メターが生きているバイクは1台か2台である。ちなみに僕は中国製のバイクに乗っている時は、何キロ走行し時速何キロで走っているかさっぱり分かりませんでしした。


でもそんな事はどうでも良いくらい走行風景はすばらしく飽きる事はありません。遥か彼方左前方に見えるホロホロ山脈目指してひたすら走ります。人工物が何も無い世界をひたすら走る自分の姿を、上空から見ている自分がもう一人います。

精河のホテルに到着したのは午後7:30
まだ明るく3時くらいの感覚だ!夕食は豪勢な料理に舌鼓を打ちとても満足である。食事が終わり10時くらいに日が暮れかかりその後Y氏と街に繰り出す。
美味しい中国茶が飲みたいとぶらぶらするが、どうもそれらしい店は無い。道路脇にテーブルを出し賑わった食堂に入り、飲み物を注文する。

「なんにしましょう」と店のお母さんが言う(おそらく)
なんにしようかな。本当は美味しいウーロン茶か本場の中国茶が飲みたいのだが。
メモ帳に ”茶”と書いてお母さんに見せる。するとしばらくしてビールジョッキでなみなみと注がれた怪しい液体が運ばれてきた。
恐る恐る一口口に入れてみる。アマーい。何だこれは!高校生くらいの息子が
「Honey」と言った。ハニーなるほど蜂蜜と何かのお茶なのだ!

彼は僕のニコンが気になるようである。1枚写してモニターを見せると、父親がやってきて俺も撮れと言う(たぶん)
もう面倒くさいので皆を呼んで一緒に記念撮影をした。なぜかそれだけで垣根が取れていくのが不思議だ。考えてみればモンゴルもカンボジアもタイも皆写真で垣根が取れたような気がした。

とても良い夜だった。
日本人はそんなに嫌われていないぞ!

今日もホテルのシャワーはお湯が出なかった
あきらめて寝る。 あぁ風呂はいりて~

SILK ROAD紀行 1日目

2019-07-29 11:32:59 | シルクロード、バイクツアー
SILK ROAD紀行 1日目

2007/09/03 23:02


忘れてしまわぬうちに少しづつツーリング紀行をま
とめておこうと思う。些細な事は書くつもりはあり
ません。旅先で記憶に残っている人達、情景、風景
など感じたままを書き留めたいと思う。これはあく
まで個人的な日記でありこのコースをツーリング
される方は、あくまで参考程度にとどめていただけ
れば幸いです。

☆ツアー会社からのコメント

ウルムチからウズベキスタン国境へ
主にシルクロードを6日間かけて
バイクで地面を這うようにして巡って
行きます。

1日目          2007.8/11 晴れ
さて、日本各地からソウル・インチョン空港に集
まったバイク馬鹿8人プラスこのツアーを企画した
U氏はPM20:20大韓航空KE883便にて、ウルム
チへ飛び立つ。機内では機内食を食べ、入国
出国カードを書き終えるとする事が無くなり
ヘッドフォンでJazzを聞きながら 地球の歩き方
「シルクロードと中央アジアの国々」に目を通す。
それにしてもコリアン・エアーのアテンダントの
美しさにはまいるぜ!



そうこうしているうちに日が変わりAM0:45ウル
ムチ着となる。夏時間で1時間時差があるため
時計を遅らせる。と言う事はインチョンから
5時間かかった事になる。

中国のツアー会社のお出迎えで専用車に乗りホ
テルに到着する。何はともあれシャワーを浴び
ようとするが、お湯が出ない。同室のY氏と思
わず苦笑い。仕方なく、もう寝るしかない。
ベッドに入ったのは2時を過ぎていた。
ああ~風呂に入りて~。

心に残る人(笑顔の素敵な人) 2

2019-07-29 11:30:34 | シルクロード、バイクツアー
心に残る人(笑顔の素敵な人) 2

2007/08/26 23:49



名前は分かりません


僕達は、灼熱のシルクロードを走りきりました。
そして、カザフスタンを出国です。しかし噂では
カザフスタンは出国審査が厳しいそうです。
僕達は、バイクのライディングより緊張していた。

しかし、話とは裏腹にすんなり出国できた ホッ・・
昨年、小泉総理が日本では初めて総理大臣として
公式訪問し、パートナーシップの強化を図った
からなのだろうか?

今度は、ウズベキスタンへ入国審査である。税関
にはウズベキスタンのトラベル会社のガイドが来
ていた。彼の説明通り出入国カードを2枚作成する
のであるが、外貨申請がとっても面倒である。中国元
USドル、円を持っている為それぞれ所持金通り記入する。
ついでに、カメラ、ビデオなどもドル換算で記入する。
親切にも審査官が僕達のグループを特別に検閲してくれ
思ったよりスムーズに入国できた。

大荷物を背負って歩いて国境を越えた貴重な経験だ!
どっと疲れが出た。
ここで4時間は足止めされると思っていたのに2時間
ほどで国境を越える事ができた。
ガイドが用意していた大型ワンボックスに乗り込み
タシケントのホテルに向った。
テレビでやっているラヴ・ワゴンの旅がいかに大変か
身をもって感じる。

国境から40分ほどでMALIKA HOTELに到着したのだが
それまでの風景はカザフスタンとあまり変わらず
相変わらず自然の緑が多い事だ。車は日本の軽自動車
位の車が多くなり高級車は少なかった。

さて
写真の人である
僕達は最後のライディングと国境越えで疲れていた
そして大荷物を抱えてホテルのフロントに向った。
すると、カウンターの中でさわやかな笑顔で僕達
を迎えてくれたレディーがこの人。

僕などは疲れを忘れて「写真いいですか?」とお願い
する前にシャッターを切っていた。
今日は、疲れる事ばかりだったが
最後の最後に女神が現れ
100万ドルの笑顔をもらい
とても幸せな気分になったのだった。