心に残る人(もう逢える事は無いでしょう) 1
2007/08/21 23:21
彼の名前はSoklov Boris Alekseevich
カザフスタン生まれの22歳
シルクロード・ツアーでカザフスタン
を走った時のツアー会社 SILK OFF RUDA
のメカニックスタッフである。
僕達は彼のことをボリスと呼んだ。
耳にはピアスだらけ、左上まぶた斜め上にも
ピアスが貫通している。
もちろん、腕にも、胸にもタトゥー
一見すると怖いヘビメタ兄ちゃんのようだ!
しかし、彼のバイクにかける情熱は本物だ
シルクロードの灼熱は思った以上にバイクに
負担をかけ次々とトラブルに見舞われる。しかし
彼はその都度冷静にトラブル箇所をつきとめ
修理してゆく。
しかし、最後にはセルモーターがいかれたバイク
とバッテリーが完全にあがってしまったバイクの
2台は部品交換しなければ直らない。どうしたか・・・彼はエンジンを掛けるのにそのつど押し掛けをした。時には皆でバイクを押し、時には崖を急降下しエンジンを掛けてまた崖を駆け上ってくる。タクラマカン砂漠をテリトリーとする彼にとって
これくらいの事はなんでもないのだ。
そんな彼の頑張りを見て、皆バイクを労わって
走るようになった。そしてカザフスタン最後の夜
スタッフとの食事会で僕達はめいめい彼に感謝し
抱擁した。
宴が進みアルコールの力も加わって、「お前彼女は?」
と誰かが切り出す。彼はニコッと笑い財布から
1枚の写真を取り出した。そこにはかっこよく改造した
スティードに跨る足の長いかわいい女の子が写っていた。
彼女の名前はエリーナというそうだ。
彼女がいなければうちの娘の婿に欲しいところだが
ザンネンである。
ボリス、もう逢えないかも知れないが全力投球の
君の姿は忘れない。
2007/08/21 23:21
彼の名前はSoklov Boris Alekseevich
カザフスタン生まれの22歳
シルクロード・ツアーでカザフスタン
を走った時のツアー会社 SILK OFF RUDA
のメカニックスタッフである。
僕達は彼のことをボリスと呼んだ。
耳にはピアスだらけ、左上まぶた斜め上にも
ピアスが貫通している。
もちろん、腕にも、胸にもタトゥー
一見すると怖いヘビメタ兄ちゃんのようだ!
しかし、彼のバイクにかける情熱は本物だ
シルクロードの灼熱は思った以上にバイクに
負担をかけ次々とトラブルに見舞われる。しかし
彼はその都度冷静にトラブル箇所をつきとめ
修理してゆく。
しかし、最後にはセルモーターがいかれたバイク
とバッテリーが完全にあがってしまったバイクの
2台は部品交換しなければ直らない。どうしたか・・・彼はエンジンを掛けるのにそのつど押し掛けをした。時には皆でバイクを押し、時には崖を急降下しエンジンを掛けてまた崖を駆け上ってくる。タクラマカン砂漠をテリトリーとする彼にとって
これくらいの事はなんでもないのだ。
そんな彼の頑張りを見て、皆バイクを労わって
走るようになった。そしてカザフスタン最後の夜
スタッフとの食事会で僕達はめいめい彼に感謝し
抱擁した。
宴が進みアルコールの力も加わって、「お前彼女は?」
と誰かが切り出す。彼はニコッと笑い財布から
1枚の写真を取り出した。そこにはかっこよく改造した
スティードに跨る足の長いかわいい女の子が写っていた。
彼女の名前はエリーナというそうだ。
彼女がいなければうちの娘の婿に欲しいところだが
ザンネンである。
ボリス、もう逢えないかも知れないが全力投球の
君の姿は忘れない。