寒い日が続いています。
最初の写真は昨年6月にお迎えした
ピエール・ドゥ・ロンサールの堅く小さな芽です。
先月末、枝を長く伸ばして長尺苗にしたものを
アイアンのラティス(のようなもの)に、S字状に誘引しました。
つるバラの誘引は初めてなので、これでいいのかしら?と
頭の中は?はてなマーク?でいっぱいでしたが、
園芸書を読んで挑戦しました。
本来、ピエール・ドゥ・ロンサールのような大型のつるバラは
小さなアーチなどにS字に誘引するのではなく、
大きな壁面に水平に誘引するほうが向いているようですが、
そんな壁面はわが家にはないので、
仕方なく狭い空間にS字状誘引となった訳です。
幸いなことに、わが家のピエールは新苗で購入後、
ずっと鉢植えにしていたので、地植え育ちの逞しさはなく、
堅く太いために曲げにくいと言われている枝も、
品種のわりには細くしなやかで、S字に曲げても折れませんでした。
初めてのつるバラの誘引…感想は、
「面白い!」そして「素晴らしい!」
枝を伸ばして、曲げて、結わえて…地道な作業です。
でも、
春にこんな風に芽吹いてきて、こんな風に枝葉を伸ばし、
そして花を咲かせる…
裸の枝から、綺麗に咲き誇った姿を想像して
バラをデザインするのです。
なんて創造性あふれる素敵な作業でしょう!
つるバラの虜になりそうな予感です。
そのピエール・ドゥ・ロンサールの株元を写してみました。
銀色のもの…何だと思いますか?
これは、わたし流のマルチングです。
ホットカーペットの下や、コタツ敷きの下に敷いて使う
アルミ製の断熱シートです。
当地は冬の気温が低いので、鉢土が凍ります。
折角、新しい赤玉土と腐葉土に植え替えてあげても、
冬の間、土が凍結と解凍をくり返すうちに、
春にはすっかり赤玉土が砕けてしまって、
サラサラの、ただの赤土になってしまうのです。
これでは排水性、通気性が悪くなって根に悪影響が出てしまいます。
数年前、国際バラとガーデニングショウで、
バラ栽培の質問コーナーにいらした村田晴夫さんに思い切って相談したところ、
土が凍らなくなる3月に土替えをするか、
用土に川砂を混ぜれば、赤玉土が砕けてしまっても、
排水性が保たれる、とのアドバイスをいただきました。
村田晴夫さんは村田ばら園のオーナーで、
つるバラ栽培に関してのご著書をたくさん出版されていらっしゃいます。
なるほど~、と深く納得した私でしたが、
3月に土替えをしようとすると、すでに早いものでは芽が動いていて
活動を始めてしまっているし、
用土に砂を混ぜた場合、古土を捨てる場所のないマンション暮らしのわが家では、
砂の混ざった土のリサイクルに困る…。
う~む…どうしたものか。
園芸書にはマルチング材として、
ピ-トモスやバークチップが紹介されていますが、
ピートモスでマルチングしても、土が凍結した経験があるし、
バークチップでは、土の乾き具合がよくわからないので、
水遣りのタイミングがつかみにくい…
などの理由で、私が考えたのが、アルミの断熱材。
普段は写真のようにマルチングしていますが、
鉢土の様子が見たいときは、アルミシートの端っこをちらりとめくって見ます。
お天気が良く暖かな日は、シートを外して鉢土も日光浴。^^
一昨年の12月、初めてこの“わたし流マルチング”を試しました。
そして約1年後…
先月の土替え作業で、全部のバラの鉢土を取替え、調べた結果、
冬越しを経ても、赤玉土の形状は6~7割残っていたのでした。
これはピートモスでマルチングしたときよりも、ずっと良い割合なんです。
そのせいか、昨シーズンのバラは、一昨年と比べて成育が良く、
たくさんの花を見せてくれました。
春から秋のシーズン中にしっかり成長した株は
体力があるので、次のシーズンも期待できます。
下の写真はマチルダの株元です。
アルミシートとの境目あたりに、
小さな赤い芽があるのがわかるでしょうか。
お絵描きで、芽に丸をつけてみました。
これは春にシュート(新梢)となる芽です。
この芽から出る新しいシュートが、
マチルダの株を若返らせてくれるはずです。
次のシーズンはさらに、素晴らしい花が期待できるかもしれません。
ワクワクします