我が家は東北の菓子屋

一度だけ父が練りきりを作っている所を見たことが有る。

何しろ怠け者で全然働かないがその一度だけ練りきりを作った

あとは仙台から来る仙台駄菓子の問屋から菓子を買う

母がいくら働いてもお菓子は作れないしあんこを食べたい方。

自然と店はつぶれるさ、次は花屋をやったがそれもダメ

母が仕方なく天ぷらを売ったがハイカラすぎてフリッターを作る

田舎のおばちゃんに衣のフワっとしたフリッターなんか売れないさ

売れなくて悲しかったと言っていたが夫婦であんな仏頂面では

売れません、私に愛想が無いからと母は反省していたが

私は商売嫌いでしょ嫌いだから笑えないのよと子供のくせに

キツイな。とにかく父のお蔭で大変な人生さ

 

猫を初めて見たのは何時だろうか

米どころで育ったが猫を見た記憶がない。

猫という動物が居ると知るのは叔父の家の

かわいい猫の画を見てからだと思う

あの映画などで見る３匹の猫が籠に入って居る図だ

家の周りでは猫を見たことが無いしネズミも見ない

米どころではあるが商家で味噌蔵は有ったが米蔵は無い

犬は家にもいたが長続きはせず挙句に近所の悪に

鍋にされたそうだがいなくなったことは確かだ。

最後に努めた会社には６匹のペルシャが居たが

事務所にいるといつも私の帳簿に腰を落とすので

仕方なくお手とかお変わりとかして遊んでから追い出した。

好きも嫌いもないが本当に邪魔だった。

帳簿に汚いけつを載せるんじゃないよと思ったもんだ。