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ケンタウルス族カリクローのリングシミュレーション

2017-05-01 10:05:07 | ケンタウルス族
ケンタウルス族カリクローの環のシミュレーションから、環の寿命は短ので(1)環の粒子は想像以上に小さい(2)補給されてる(3)羊飼い衛星のどれかもしくは全部の条件で環が保たれてるらしい。
小惑星カリクローを取り巻くさざ波の環 ― 実スケールシミュレーションが初めて描き出す小惑星の環の姿 ―
【概要】
京都女子大学(論文発表時は筑波大学)の道越秀吾氏,国立天文台の小久保英一郎氏が,スーパーコンピュータ「アテルイ」を用いて,遠い小惑星カリクローの周囲に存在する環の,実スケール大域シミュレーションに初めて成功しました.このような環全体を計算対象とし,粒子の自己重力を考慮した実スケールシミュレーションは,土星の環においても行われておらず,世界初の試みです.シミュレーションから,環の物質がカリクロー本体に比べて軽い物質からできていることがわかりました.さらに環には粒子の重力によってさざ波のような構造が生じ,環の寿命が従来推定されていたよりも非常に短くなる可能性があることがわかりました.これらの成果は,カリクローの環の起源や進化を解明する鍵となります.(2017 年 4 月 28 日 プレスリリース)
画像:シミュレーションによって描き出された,小惑星カリクローの二重環
(クレジット:道越秀吾,小久保英一郎,中山弘敬,国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト)

小惑星カリクローを取り巻くさざ波の環



図1:シミュレーションによる環の進化.一様な環から計算を開始した.粒子半径は 5 メートルで,粒子とカリクローの密度が等しい場合である.縦軸,横軸はカリクロー本体の中心からの距離で,単位は km である.55 時間経過後(約 2 日後),小さな粒子の集まりが複数見られる(図 1-3).182 時間経過後(約 8 日後),塊がさらに大きくなり,環が壊れてしまう(図 1-4).したがってこの計算結果は,現実の環に対応していない.(クレジット:道越秀吾(京都女子大学,筑波大学))


図2:図1 と同様であるが,今度は粒子の密度がカリクローの密度の 50% の場合である.図 2-1,図 2-2ともに 182 時間経過後(約 8 日後)の状態を示している.全体として環の構造が維持されていることがわかる(図 2-1).細かく見ると(図 2-2)斜めに引き伸ばされた構造が見られる.これは自己重力ウェイク構造とよばれる,非一様で複雑な構造である.
(クレジット:道越秀吾(京都女子大学,筑波大学))

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