巨大なブラックホールジェットはこれまでで最大

天の川銀河140個分という巨大さ、エネルギーは太陽数兆個分と桁違いすぎて、天の川銀河に当たらなくてよかったという感想しかない。75億光年向こうの昔の出来事なので心配ご無用だったんですけど　以下、機械翻訳。
巨大なブラックホールジェットはこれまでで最大
ジャンボジェットは、自身のホスト銀河をはるかに超えて高温のプラズマを噴射する。
2024年9月18日
ハワイ州マウナケア– 天文学者たちは、全長2,300万光年に及ぶ、これまでで最大のブラックホールジェットのペアを発見した。これは天の川銀河140個を背中合わせに並べたのと同じ大きさだ。

「この2つの噴火は、太陽系や天の川銀河の大きさだけではありません。合計で天の川銀河の直径の140倍にもなります」と、カリフォルニア工科大学の博士研究員で、この新しい研究の主執筆者であるマルティン・オエイ氏は言う。「天の川銀河は、この2つの巨大な噴火の中では小さな点に過ぎません。」

この研究にはハワイのマウナケアにあるWMケック天文台のデータが含まれており、本日ネイチャー誌にオンラインで発表され、明日9月19日の印刷版の表紙を飾る予定だ。

ギリシャ神話の巨人にちなんでポルフィリオンと名付けられたこの巨大ジェット構造物は、宇宙が誕生して63億年、つまり現在の138億年の半分にも満たない時代に遡る。これらの猛烈な噴出は、総出力が太陽数兆個分に相当するもので、遠く離れた銀河の中心にある超大質量ブラックホールの上下から噴出している。

ポルフィリオンの発見以前に確認されていた最大のジェットシステムは、やはりギリシャ神話の巨人にちなんで名付けられたアルキオネウスだった。ポルフィリオンを発見した同じチームによって2022年に発見されたアルキオネウスは、銀河系約100個分に相当する広がりを持っている。比較すると、地球に最も近い主要なジェットシステムである有名なケンタウルスAのジェットは、銀河系10個分に広がっている。

最新の発見は、これらの巨大ジェット系が、これまで考えられていたよりも若い宇宙の銀河の形成に大きな影響を与えた可能性があることを示唆している。ポルフィリオンは、銀河を結び付けて供給する細いフィラメント、いわゆるコズミック ウェブが現在よりも密集していた初期の時代に存在していた。つまり、ポルフィリオンのような巨大なジェットは、局所宇宙のジェットに比べて、コズミック ウェブのより広い範囲に及んでいたということだ。

「天文学者は、銀河とその中心にあるブラックホールは共進化していると考えています。その重要な側面の 1 つは、ジェットが膨大なエネルギーを拡散し、そのホスト銀河やその近くの他の銀河の成長に影響を与えることです」と、カリフォルニア工科大学の天文学およびデータサイエンスの教授で共著者のジョージ・ジョルゴフスキーは述べています。「この発見は、その影響が私たちが考えていたよりもはるかに広範囲に及ぶ可能性があることを示しています。」

過去に潜む
ポルフィリオンの起源となった銀河を見つけるために、研究チームはインドの巨大メートル波電波望遠鏡と、アリゾナ州キットピーク国立天文台で運用されているダークエネルギー分光装置と呼ばれるプロジェクトからの補助データを使用した。観測により、ジェットの起源は私たちの天の川銀河の約10倍の質量を持つ巨大な銀河であると特定された。

その後、研究チームはケック天文台を利用して、ポルフィリオンが地球から75億光年離れていることを示した。

「これまで、これらの巨大ジェットシステムは最近の宇宙の現象と思われていました」とオエイ氏は言う。「このような遠方のジェットが宇宙の網の規模にまで達するのであれば、宇宙のあらゆる場所が宇宙の時間のある時点でブラックホールの活動の影響を受けている可能性があります」とオエイ氏は言う。

ケック天文台の低解像度イメージング分光計 (LRIS) は、ポルフィリオンがジェットモード状態のブラックホールではなく、いわゆる放射モードのアクティブブラックホールから出現したことも明らかにしました。超大質量ブラックホールがアクティブになると、言い換えれば、その巨大な重力が周囲の物質を引っ張って加熱すると、放射またはジェットの形でエネルギーを放出すると考えられています。放射モードのブラックホールは若い宇宙、つまり遠い宇宙でより一般的でしたが、ジェットモードのブラックホールは現在の宇宙でより一般的です。

Largest black hole jet discovered stretches 23 million light years

ポルフィリオンが放射モードのブラックホールから来たという事実は、天文学者たちがこのモードがこれほど巨大で強力なジェットを生成できることを知らなかったため、驚きであった。さらに、ポルフィリオンは放射モードのブラックホールが多数存在する遠方の宇宙にあるため、この発見は、まだ発見されていない巨大なジェットがたくさんある可能性があることを示唆している。

続く謎
ジェットがどのようにして不安定化することなくホスト銀河をはるかに超えて広がるのかはまだ不明だ。

「マーティンの研究は、これらの巨大源がこれほど大きなサイズになる原因となる環境には、特に特別なことは何もないということを私たちに示しました」と、ブラックホールジェットの物理学の専門家であるハードキャッスルは言う。「私の解釈では、中心にある超大質量ブラックホールがこれほど長い間（約10億年）活動し、その間ずっとジェットが同じ方向を向き続けるためには、その周囲で異常に長く安定した集積現象が起こる必要があるのです。巨星の数が多いことから私たちが学んでいるのは、これが比較的よく起こることだということです。」

次のステップとして、オエイ氏はこれらの巨大構造物が周囲にどのような影響を与えるかをより深く理解したいと考えています。ジェットは銀河間の空間全体に宇宙線、熱、重原子、磁場を拡散させます。

オエイ氏は、巨大なジェットが磁気をどの程度まで広げるかを調べることに特に興味を持っている。

「地球上の磁気のおかげで生命は繁栄しています。ですから、私たちはそれがどのようにして生まれたのかを理解したいのです」と彼は言う。「磁気が宇宙の網に浸透し、銀河や恒星、そして最終的には惑星にまで達することはわかっていますが、問題はそれがどこから始まるのかということです。これらの巨大なジェットが宇宙全体に磁気を広めたのでしょうか？」

トップ写真：これまでに観測された中で最も長いブラックホールジェットシステムのアーティストによるイラスト。ギリシャ神話の巨人にちなんでポルフィリオンと名付けられたこれらのジェットは、およそ 7 メガパーセク、つまり 2,300 万光年にわたって広がっています。これは、天の川銀河 140 個を背中合わせに並べた長さに相当します。ポルフィリオンは、宇宙が現在の年齢の半分にも満たなかった時代に遡ります。この初期の時代には、銀河を結び付けて供給する細いフィラメント (コズミック ウェブ) は、現在よりも密集していました。その結果、この巨大なジェット ペアは、近隣の宇宙にある同様のジェットと比較して、コズミック ウェブのより広い部分に広がっていました。したがって、ポルフィリオンの発見は、初期宇宙のジェットが、これまで考えられていたよりも大きな程度で銀河の形成に影響を与えた可能性があることを示唆しています。画像提供: E. Wernquist / D. Nelson (IllustrisTNG コラボレーション) / M. Oei

LRISについて
低解像度イメージング分光計 (LRIS) は、非常に多用途で超高感度の可視波長イメージング装置および分光器で、カリフォルニア工科大学の Bev Oke 教授と Judy Cohen 教授のチームが構築し、1993 年に稼働しました。それ以来、さらに機能を強化するために 2 つの主要なアップグレードが行われています。1 つは、より短い波長の光に最適化された 2 番目の青いアームの追加、もう 1 つは、最長 (赤色) 波長でより感度の高い検出器の設置です。各アームは、カバーする波長に合わせて最適化されています。この広範囲の波長カバー範囲と、機器の高感度を組み合わせることで、彗星 (スペクトルの紫外線部分に興味深い特徴があります) から、星形成からの青色光、非常に遠い物体の赤色光まで、あらゆるものを研究できます。LRIS は、最大 50 個の物体のスペクトルを同時に記録するため、宇宙の最も遠い範囲や最も初期の銀河団の研究に特に役立ちます。 LRISは、宇宙の膨張が加速していることを突き止めた研究で2011年にノーベル物理学賞を受賞した天文学者らによって、遠方の超新星の観測に使用されました。

WM ケック天文台について
WM ケック天文台の望遠鏡は、地球上で最も科学的成果の高い望遠鏡の 1 つです。ハワイ島のマウナケア山頂にある 2 台の 10 メートル光学/赤外線望遠鏡には、撮像装置、多天体分光器、高解像度分光器、積分視野分光計、世界をリードするレーザーガイド星補償光学システムなど、一連の高度な機器が備わっています。ここで提示されているデータの一部は、ケック天文台で取得されました。ケック天文台は、カリフォルニア工科大学、カリフォルニア大学、および米国航空宇宙局の科学的パートナーシップとして運営されている民間の 501(c) 3 非営利団体です。この天文台は、WM ケック財団の寛大な財政的支援によって実現しました。著者は、マウナケア山頂がネイティブ ハワイアン コミュニティ内で常に果たしてきた非常に重要な文化的役割と尊敬を認識し、認めたいと考えています。この山から観測を行う機会を得られたことは、私たちにとって非常に幸運なことです。