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『パシフィック・リム:アップライジング』鑑賞後雑記【ネタバレ含む】

2018年04月19日 | 映画感想文
前作のカイジュウを駆逐してから10年後の世界が舞台で、前作のスタッカー司令官の息子が今作の主人公です。

菊地凛子が前作から続投、日本でもブレイク中の新田真剣佑がハリウッド初出演、舞台が日本と、前作より日本リスペクト増々の今作ですが、やっぱりアメリカだなぁっていろいろと感じさせらました。

「マイティー・ソー」出演の浅野忠信も続編ですぐ退場させられていましたが、今作でも日本俳優の扱いがハリウッド俳優と対等ではなかったですね。

菊地凛子演じるマコが登場した時は「お~前作生き残ったもんね!」って嬉しく思っていたらすぐに退場させられました。しかも退場のさせ方が、別のストーリー上どうしても退場させなければいけないっていうわけではなく、しかもその前に一度主人公が間一髪で助けるシーンを入れているのに結局退場させるんかーいってなわけで、なんか不憫ですよね。

真剣佑も、ほとんど台詞がなく、アメリカ人以外のパイロットが映される中ほぼほぼカメラに写り込まないっていう不憫さ。しかも結局最後に…っていう扱いで、やっぱり日本人の扱いは昔からまだまだ改善されていないなぁと感じました。

そして、今回のキーとなる舞台・日本ですが、監督もインタビュー等で日本の街をめちゃくちゃにしたかったとおっしゃっていたので楽しみにしていたのですが、日本の作り方がテキトーで、ほぼ中国じゃんってなります。富士山出しておけば日本でしょ、みたいな。看板に「もみじ」って何よ(笑)

全体を通して日本人ゆえに、やっぱり日本の扱いの粗さが目立っていました。まだ前作の方が菊地凛子フル出演で主人公であったので日本リスペクトを感じましたね。やっぱりデル・トロ監督ではないからなのか…。

今作が前作より勝っているなぁと思ったポイントは2つ。

1つは、イェーガーのデザインがより日本人好きなフォルムになっていて純粋にカッコイイと思えたこと。まだ欲を言えばいろいろあるのですが、前作よりもスタイリッシュかつよく動くようになっていたのでバトルもより激しくて楽しめました。初の悪イェーガーのデザインも黒くて良かったです。ROBOT魂で販売されているフィギュアが観終わった後やっぱり欲しくなりました。

2つ目は、バトルシーンが昼間になってより戦いが鮮明に見えるようになったことですね。前作はほぼほぼバトルシーンは夜だったので、粗を隠すためとはいえ、イェーガーを観たいのにほぼほぼ闇に隠れていて見辛かった。最後の海底シーンも当然海の中なので見辛いというところを今回は明るい場面が多かったので、イェーガーのカラフルさも際立っていました。

ストーリーに関しては実は前作とトントンくらいで、やっぱり10年経っているとはいえ、イェーガー<カイジュウのバランスは変わらず、瀕死の状態で何とか勝機を見出すギリギリの攻防戦は観ていて手に汗握るといいますか、エンドロール流れるまでハラハラドキドキしていました。

こういう映画の成功か失敗かの大きな一つのバロメーターってハラハラドキドキできるか否かなので、そういう点でいうと今作は成功したと思います。続編を作ろうと思えば作れるような終わり方にしていますし、まだ企画段階すら入ってはいませんが、今作の監督がハリウッド版ゴジラとのクロスオーバーも可能性はゼロではないと話しているみたいですので、期待して待ちたいと思います。


『パシフィック・リム:アップライジング』予告編3 (2018年)

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