噺のわかる人。since 2005

主に映画情報、時々ラルク&HYDE情報をお届けします。

映画感想文 Vol.27 「イノセンス」

2005年10月20日 | 映画感想文
イノセンス (2004)
★★★☆☆☆☆☆☆☆



映像は、すごく綺麗でした。
テーマも言いたい事はわかりました。
設定も感心できます。
台詞も好きな箇所はありました。

でも、ストーリーは……って感じですね。

これは作家性の方が強いですね。
僕らへの歩み寄りは極力最低限に止め、後は自分のやりたい事、言いたい事を「イノセンス」という作品に乗っけたというだけにしか見えませんでした。

情報も「GHOST IN THE SHELL」を観ている前提で物語を進めているから、これだけを観た人はきっと首を傾げてしまうと思うんですよ。

いわば、エンターテイメント作品ではない。
それが悪いと言ってるわけじゃないんです。

でも、これが〝押井守〟というブランドがなかったら、
正直どうだったか? と考えてみたんです。

答えは、〝押井守〟ありきの作品なんです。

しかも、かなり海外を意識してると思いました。
アジアンテイストや、漢字など。


やはり、伝えたいメッセージというものをダイレクトに飛ばしては、重いというか、逆に伝わりにくいんです。

「エヴァ」や「ガンダム」のように
やはり、客へ何歩か歩み寄って、興味を持たせ、そこで改めてメッセージを伝えていく。

たしかにこれを観て、〝押井守〟らしいなぁと思えるのは、
彼にしては成功なのかもしれません。自分のカラーを出せてるわけですから。

でも、それと、おもしろさは別なんですよね。


「アヴァロン」は大好きなんですけど、
その他の作品は、どうも僕の口には合わないみたいです。

だから、作品否定をしてるわけじゃなくて、あくまで僕の観点から感想を述べてるだけだという事を理解してほしい。
これは好き嫌いの問題です。

僕は「寿司」は食べられないけど、「寿司」の存在は否定してないし、むしろ食べられる人が羨ましいと思ってます。
それと同じニュアンスです。

最新の画像もっと見る