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映画のナビゲートDVDは必要か

2007年03月08日 | テーマトーク
僕個人としては、要らないですね。

今日の「めざましテレビ」で取り上げていたんで、ちょっと思った事をつらつらと。

ナビゲートDVDというのは、映画公開前に客寄せの促進DVDで、いってみれば、映画公開前に放送される直前スペシャルみたいなものです。演者のインタビューやら、メイキング、ヒントとなるキーワード、予告編etc

まだ、本編のDVDに付属する特典DVDはわかるんです。
でもそれは、本編を見終わった後で、という前提になりますが、
本編を見て、メイキングを見るのは、全然損な事ではないと思うんですよ。一種の種明かしみたいなもんで、「あぁ、そんな風に作ってたんだ」と。


でも、本編を見る前にメイキングを見るのは、どうなんだ? と。

だって、セットやら、視覚効果、その他ギミックは、(多分)「これどうやって撮ってるんだろう?」とか思わせたり、その世界観に浸らせるために一所懸命作ってるわけで、それなのに、その裏側見せるって、本末転倒というか、僕は冷めてしまう。

僕としては、テレビの予告もいらないと思ってるんです。
中途半端な予備知識は自分の中の期待値を高めるだけで、それが見る前の基準になってしまうからです。だから、松ちゃんの初監督作品「大日本人」は何も見せないまま公開させる(予定)なのは、納得できるんです。北野監督の「TAKESHIS'」も予告編はありましたが、逆に予告編で何も見えてこなかったので、本編にすごく活かされた上手いパターンだと思いました。

映画の歴史的に言えば、予備知識と呼べるものはポスターくらいしかなかったはずです。だから、ほとんど予備知識0の状態で映画を観てたはずなんですよ。

でも今は、予告編をテレビでばんばん何パターンも流してるから、だいたい見えてくるんです。それで、本編見たら予告編の編集の方がよくできてた、っていう現象も起きてしまって、逆効果。しかも、映像として、見せすぎてる部分もあって、本編観て「あぁあのシーンはここにくるんや」という内容に関係ない方に意識がシフトしてしまう。

つまり、映画を芸術作品としてではなく、ただの利益価値のある商品として作ってる。映画館に呼んだもの勝ち、みたいな考え方だから予告編やナビゲートDVDを出してくるんです。僕らが期待はずれするのは、金を払って映画館を出た後ですからね。

ただ、ナビゲートDVDを買う人、観る人を否定しているわけでは決してなくて、それは個人の楽しみ方の一つなんで、いいと思います。頭の固い人みたく「映画はこう観なくちゃいけない」と言いたいわけではないですから。違った視点から楽しみたいという意見や、演者のインタビューを聞いて、意気込みや演技にかける思いを知ってから観たいという意見も勿論間違ってないですから。極端に言えば、ナビゲートDVDだけ観て本編見ないっていうパターンもあるでしょうけど、勿論それも否定はしません。


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