ここのところ調子が良かった車が入庫することになる。
ハンドブレーキとバッテリーのインジケーターが点滅を始める。
やがて点滅状態から点灯状態に・・・・。
車の入庫をしなければいけないのだが、
午前中は体調の悪いときに仕事を変更していただいた方、
午後は現在の取引先のお客様、
ともに大切なお客様です。
今日ばかりは仕事に穴をあけられない。
楽観的になって「大丈夫!!!」と言い聞かせる。
移動時間は絶えず電圧のチェックをする。
とりわけ午後の現場が終わり、
いざ整備工場へと向かう。
距離として25キロ、
なんとかなるさ~。
渋滞の少ない道を選びスイスイと走る。
まだいける。
井荻トンネルを抜けて、
春日町のトンネルを抜けて、
あと4キロというところで急に電圧が下がりストールする。
道の真ん中、慌てて車を押して脇によせる。
工場へと電話して事情を話す。
ジャフに入っていないしなぁ~。
最悪頼まないといけないと思いながらセルを回す。
エンジンがかかった。
300メートルぐらいのところにGSがある。
やっていてくれれば祈るばかり。
なんとかたどり着く。
「バッテリーの充電をお願いします。」
「エンジンかかっているから大丈夫でしょ。」
「オルタネーターがいかれているからやばい。」
「動いているじゃないですか。」
店員さんも状況が読めない。
数分やり取りしている間にエンジンが止まる。
「あと4キロ走ればいいから、1時間だけ充電してください。」
ようやく理解してもらえた。
ストールしたときには7ボルト切っていた。
完全放電である。
1時間後電圧は12ボルトまで回復する。
まぁなんとかなるさ。
支払いを済ませてとりあえず出発する。
工場に着くとすぐに整備士の片が見てくれた。
蓋をあけてびっくり、
オルタネーターのB端子に繋がる
ハーネス側の圧着端子がさびて折れていたそうである。
振動でネジが緩み、
ケーブルが震えだして耐え切れずに折れたようである。
まぁ珍しい症状である。
明日にはなんとか見積もりと仕上がり予定が出てくるはず。
自分の手足のような車、
ポンコツでも愛着は計り知れないものがある。
幸運は高速やトンネルで止まらなかったこと。
近くにGSがあったこと。
そしてGSまで走り切ってくれたこと。
相棒にとっては災難だったかもしれないが、
よくぞ期待に応えてくれたと褒めてやりたい。
感謝だよね。
明日からの予定が少し狂うのは仕方のないこと、
お客様には謝るしかない。