ＯＵＴ 54Ｂ-57

数年前の真空管ブームって何だったのだろう。

普通の家庭ならアンプなんて１台あればいいわけで、
マニアになるとそれが２台、３台・・・・・
２チャンネルのステレオを再生するだけで６台とか８台とか
どんどん増える人もいる。

家を持っていて、経済的にも恵まれていて、
音をならしても近所迷惑にならなければ・・・。

とうてい私は真似できません。
それよりも気長に楽しめる趣味が
一番いいわけです。

ブランド品のトランス、管球、抵抗、コンデンサー、
ボリューム、配線、ケーブル・・・・
そういう世界もあります。

けれど私には真似できないので、
ガラクタ箱からトランスを引っ張り出してきました。
プッシュのトランスも二組あります。

１６２６との組み合わせだと、
低音域はあきらめたほうがいい。
けれど出てくる音はいい響きを持っています。

以前より耳が少し肥えてしまいました。
ＨＩ－ＦＩとは言いがたいですが、
それなりの音を楽しめました。

されど思い入れのあるトランスです。
好きな音を奏でてくれました。
そんな記憶をたどりながら、
今この部品で作るとどんな音がでるのか、
少しワクワクするトランスです。

これより下のクラスのトランスだと、
かなり音に不満が出てきました。
私の技術の未熟さゆえなのかしれませんが、
トランスを付け替えてみると
アンプの表情ってすごく変わりますね。

製作が比較的簡単なシングルアンプですが、
音に酔いにくいシングルアンプって
結構難しいのかもしれません。