グラナダその2
アルハンブラ宮殿の見学を終えて
時刻はすでに、21時を過ぎていた
と思いますが、それからフラメンコ
ショーへ向かいました。
タブラオと呼ばれるライブハウスで
す。
グラナダやセビーリヤはフラメンコ
の本場です。
フラメンコと闘牛はアンダルシアが
発祥の地です。そのルーツはオリエ
ントにあり、イスラム文化圏の影響
を色濃く受けています。
15世紀にアンダルシアにやって来
たロマ族たちが、この地にあった歌
や踊りをアレンジして、フラメンコ
のもとになったといわれています。
ショーの始まる直前まで、踊り手が
何やら真剣に練習を重ねていたのが
印象的でした。

フラメンコは歌と踊りとギターが三
位一体となった舞台です。最も重要
なのがカンテ(歌)といわれていま
す。歌い手は男性と女性が交互に、
独特なしゃがれ声と節回しで歌いま
す。華やかなショーの中で「オレー
」という掛け声が聞かれますが、「
アラー」に由来するとの説もあるそ
うです。

私はクラシックに縁遠い人間です
が、あえて話題にします。
「アルハンブラの思い出」は、フラ
ンシスコ・タレガが1896年に作
曲した名曲です。
郷愁を感じさせるその曲調は、一度
聞いたら忘れられないですね。
もう1曲、余りにも有名なのが「ア
ランフェス協奏曲」。1939年、
ホアキン・ロドリーゴによって作曲
されました。アランフェスはマドリ
ードの南にある古都で宮殿があるそ
うです。地図でみると、マドリード
とトレドとアランフェスがちょうど
三角形になります。
幼児期に失明したロドリーゴは、夫
人にアランフェスの泉や宮殿をこと
ばで描いてもらいながら作曲したと
いわれます。
村冶佳織は、1999年ロドリーゴ
が亡くなる半年前に対面、彼の前で
その作品を演奏したそうです。
ジャズの世界でも、マイルス・デ
イヴィスが「スケッチ・オブ・スペ
イン」で盟友ギル・エヴァンスと共
同制作して発表しました。
マイルスは発表直後の記者会見で、
「フラメンコは我々のブルースのス
ペイン版だ」と語ったそうです。
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