栃木発「ちゃりあん」ブログ2

日常の「あたりまえ」を、より深く。

那須町「笹平湿地」にて今年も「モウセンゴケの花」を愛でる 2019.7.21

2019-07-24 22:46:14 | 植物
いまでもそうかもしれないけれど


食虫植物とは、いかにもマニアックなものである。


虫が近づけば、口を閉じて逃げられないようにしてしまったり


ポトリと液の中に落としてみたり


粘液でくっつけてしまったり・・・


想像するだけでも「気持ちが悪い」と思う人がいることも事実であるが


動物のように「モノ申さず」ただじっと、そこに居て


ひたすら虫がやってくるのを待ち続ける・・・そんな食虫植物に魅了される人も少なくないことも、また事実。


私も、彼女がきっかけで「食虫植物」を魅了してしまった一人。



特に好きなのが「モウセンゴケ」である。



モウセンゴケ、とはいっても種類がまた多い。


名前までは細かく知る由もないが


とにかく「愛でる」ということでは



モウセンゴケのファミリーであれば特に区別するものは無い。



しかも、モウセンゴケを最大限「好きになれる」理由というのが



「地元で肉眼で愛でることができる」



これに尽きるかもしれない。



モウセンゴケは湿地が主な生息地。


水は多すぎず、少なすぎず。


コツをつかめば、だいたい生息していそうな場所は簡単に判別できる。



私たちが最初にモウセンゴケを見つけたのは那須高原の端にある「沼原湿原」。



なんの目印もないまま、広い湿原の木道を歩き続け、あきらめかけた最後のころに「自力で」見つけた。



あの喜びはいまでも忘れられない。



あれから数年間は、同じ時期に同じエリアでモウセンゴケを観察していましたが



その後、沼原湿原以外でもモウセンゴケが見られる場所がある・・・そんな情報をキャッチした。



そこが・・・那須町の東側、寄居地区にある「笹平湿地」でした。



ここは沼原湿原とは比べ物にならないくらい小さな湿地ですが



小さい、からこそ、モウセンゴケを「接写」で観察できるのが魅力。


しかも、クルマからの移動も短く、いわゆる「旬な時期」を避ければ人はほとんどいない。



こんなに身近に「貸し切り状態で」モウセンゴケを観察できるなら、もう申し分はありません。



・・・・ということで



2019年。



今年も笹平湿地にモウセンゴケに逢いに行きました。




「まずは6月2日に1回目」



この日は「今年の生息状況の確認」として出かけました。






国道294号線を白河方面へ進み


途中、左折。


集落を抜けると入口の案内があります。


「この先600メートル」



クネクネした細い道をゆっくり進むと



数台止まれるスペースがあり






この案内が立っています。







湿地へは木道が地元の方によって整備され



自由に見学することができます。











全体的に水は少なめ。



・・・で



この緑だけの部分を肉眼でじっと見続けると・・・



目が慣れた瞬間、モウセンゴケが見えてきます。



あっ、いた!














この中にもたくさん散在しています。













広いデッキ部分から一段下がって、さらに左奥まで木道は伸びています。











しかし、モウセンゴケが多いのは、このデッキの周辺。













緑の葉っぱに隠れるように「ほのかな紅」がだんだん見えてきます。










これは違います。
























































モウセンゴケ以外の植物については、ほとんど知識がありません。



・・・というか、私たちはモウセンゴケ「命」なので、他の植物はあまり多くを求めていません。


もちろん、いろいろな植物がいることを記録はしているんですけどね。
































時期が早いので、モウセンゴケが大きくなっているかが不安でしたが



今年もいまのところ例年通りであることを確認。




メインの「2回目」を後日、改めて訪れることにして湿地を後にしました。



※この日の滞在時間は約1時間です。




そして・・・7月21日の2回目



昨年は6月のうちに梅雨が明ける・・・という大波乱がありましたが



今年はまだ明けておりません。



しかし、梅雨が明ければ、暑すぎる晴天が困るので



しっとりと梅雨の曇り空も、モウセンゴケを観察するには最適かなって思います。







そんななか、2回目の訪問。



実は、当初は先週の「7月14日」に訪問予定でありましたが



この日は「特別な日」でありまして、こちらに来るのを1週間ずらしての訪問なのです。




私たちは世間でいう「見頃」とかいうものには影響されません。



花は多ければいい・・・わけではなく


晴れていれば写真写りが良い・・・とも思わない。



偶然出かけて、偶然見つけた景色・・・・それが私たちが出会った「自然」というものですから



花は少なくとも、天気が曇っていようとも



まったく気にしない。



むしろ、世間でいう「見頃」とマスコミが騒げば、人が殺到して、じっくり観察ができない。



そうでなくても、私たちは「異常に」滞在時間が長いから(笑



邪魔にならないようにするには人が少ない時期を見定めるのも「経験」というもの。



そういう意味では「7月14日」は



ほぼ確実にモウセンゴケの〇〇が見られる予測がありました。



でも


私たちは翌週に出かけることにしました。











駐車場にクルマを停めると、ちょっと困惑したことが。



木道の入り口に「黄色いクサリ」がかけられているのです。



マナーとしては「立ち入るべきではない」ことを知っています。



しかしながら「立ち入り禁止」と強く知らせていないこと



SNS等で直近で訪問者がいること・・・等を考慮して



鎖を解除して、立ち入り、後から来た方から注意等を受けた場合、それに従うこと



木道を歩いて、何か不具合を確認した場合は、すぐに退去すること



とりあえず、近くで草刈りをしていた方に立ち入り可能かどうか尋ねたところ



湿地自体がわからない地元ではない方だったようですので、参考にならず



許可はいただいていないのですが立ち入りをさせていただきました。






























前回の訪問時から変わったことがあります。




それは「湿原まで草刈り」がされていることです。








刈られた一部が置き去りになっていまして



残念ながら、モウセンゴケが隠れて見えにくくなってしまいました。







相変わらず、水たまりには油が浮いていまして



油が自然のものかどうかはいまだはっきりしないのですが



今年は特に多い印象。







今回も緑の湿地をずっと見まわして



目が慣れると・・・



「あった」






白い花のようなものがたくさんと。











※これはお目当てのものではありません!







こちらのモウセンゴケの・・・














「モウセンゴケの花」はこちら。




























この日は唯一、真上からモウセンゴケの花を見ることができたのがこちら。

































実は蓮の花同様、モウセンゴケの花も昼頃には閉じてしまいます。



























笹平湿地、といえば「サギソウ」で有名になった場所。



こちらが最盛期を迎えるとマスコミが動き



そして写真屋さんが動きます。



この日、サギソウが木道から確認できたのは1つのみ。


それでも貴重な花を少しばかり愛でてきました。

































後から訪れたお二人。



お目当てのものが見当たらなかったのか、私たちよりも先に帰ってしまいました。














































笹平湿地の全景はこんな感じ。



木道はその一部にしか設置されておらず、大半は歩くことも観ることもできない。



そうでないと自然は荒らされ、失われてしまうからである。















この日も昼までの約1時間の滞在。



モウセンゴケの花をめでることができ、満足のまま現地を後にしました。



この後のモウセンゴケがどうなってゆくのかは見たことが無いので



また近くに来たら寄ってみようと思います。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ただいま整備中! 那珂川町... | トップ | これでいいのか? 塩原「水... »

コメントを投稿