「栃木あるある」の話題の一つとして
栃木県の学校の運動会では「露店」が出て、その一つに売られていることが多い「レインボーアイス」が栃木県限定である・・・という事実。。。
栃木県に長く住んでいると当然ながら「ごく当たりまえの存在」であっても
実は、県外の人からすれば「レインボーアイス? なにそれ?」・・・って話になるという衝撃の事実。
SNSの普及で「レインボーアイスが栃木限定であったことを最近知った」という栃木県民も少なくないようですが・・・
新たに「ここだけなの!?」と衝撃を覚える栃木県民がいる「あるもの」に気づきました。
それは・・・
「かまのふたまんじゅう」
みなさんは「かまのふた」ってご存知ですか?
私は栃木県の那須地域に住んでいるのですが
もちろん「かまのふた」は存じております。
「かまのふた」とは・・・
亡くなったご先祖さまが眠る「あの世」へ出入りするための「扉」のこと。
「釜の蓋」と書くことが多い。
その「釜の蓋」の監視をしているのは「閻魔大王」とされ
その命令によって「釜の蓋」は開かれる、という。
たいていご先祖さまが眠っている入り口を「地獄のかまのふた」と表現されることが多い。
しかしながらご先祖さまは必ずしも「地獄」へ送られたわけではなく
説明文には必ず「地獄とはあの世のことを指す」とあります。
・・・・・・
その「かまのふた」は
年に1回、開かれます。それが「今日、8月1日」です。
※ 8月1日に開いて、盆が終わる16日にご先祖様は「あの世」に戻り、再び「かまのふた」は閉ざされてしまいます。
この日は「かまのふた」が開く日なので
栃木県那須地域では8月1日は「かまのふた(の日)」と呼ばれています。 ※地域によって呼び方は異なります。
亡くなったご先祖さまたちが8月1日に「あの世」から戻ってきます。
お盆期間中の8月13日までにたどりつくように。。
そんなご先祖さまを迎えるために
那須地域ではお供え物の一つとして、毎年8月1日になると「たんさんまんじゅう」を作る風習があります。
もちろん我が家でも作ります。
そして
それは当然のことでしたので、いままでブログで取り上げることはありませんでした。
周囲の人は皆さん「かまのふた」も「まんじゅうを作る」ことも知っているからです。
これを「栃木県那須地域限定」と教えられて、ある意味、ローカル色が強いことに「誇り」を思っていたのですが・・・
先日、ある「事件」が起こります。
那須地域でも「知らない」という人が現れた!
そして、逆に「那須地域以外でも知っている」という人まで現れた!
・・・
8月1日に「かまのふたまんじゅう」を作る風習が残る地域はいったいどのあたりまでなのか?
すごく気になってしまい・・・
思い切って調べてみました! (ブロガーですから。)
参考になったのは道の駅で見つけたこのパンフレット
「北那須産直連絡会」という農産物直売所の集まりが発行したもの。
参加する那須地域=那須町、那須塩原市(旧黒磯市・旧西那須野町・旧塩原町)、大田原市(旧大田原市・旧黒羽町・旧湯津上村)が紹介されている。
この旧7市町村はまず「かまのふた」の風習が残る地域でほぼ間違いない。
地元の農家さんが作って、売っているのですから。
ではそれ以外の地域はどうであろう?
栃木県那須郡・・・ではあっても通称「南那須地域」と呼ばれる地域
那珂川町(旧小川町・旧馬頭町)と
那須烏山市(旧烏山町・旧南那須町)の和菓子屋さんで聞き込みしてみました。
① 那珂川町「千年屋」
旧馬頭町にある和洋菓子店。
女将さんに話をお伺いしたところ・・・
「かまのふた」は知っていること、「8月1日はまんじゅうを多く作る」ことを教えてくれた。
ただし、こちらの「たんさんまんじゅう」は「通年販売」。
つまり、いつでも買えるそうだ。※つぶあんです。
② 大田原市 小島屋
※開店前のため、詳細はわからず。
③ 那須烏山市「えちごや丸山菓子店」。
続いては南に位置する那須烏山市。
ここでもお主人に話をお伺いしたところ
「かまのふたは知っている」「かまのふたまんじゅうは販売する」との情報を得た。
7月31日の店内に用意された大きな「たんさんまんじゅう」の文字。
※小豆あん入り
・・・
「いったいどこまでの風習なのだろうか?」
いてもたってもいられなくなった私は・・・
7月30日・日曜日、ある調査を行いました。
那須地域を除く、隣接する9自治体の和菓子屋さんに電話で「かまのふたまんじゅうを販売するかどうか」を問い合わせてみたのです。
電話調査の対象エリア
旧塩原町の1店
矢板市の1店
塩谷町の1店
旧氏家町の1店
高根沢町の1店
旧喜連川町の1店
旧小川町の1店
そして
旧馬頭町の1店
鬼怒川温泉の1店
・・・結論から言えば
鬼怒川温泉の1店を除いて「かまのふたまんじゅう」を製造販売する、との回答を得ました。
でもね・・・なんかしっくりいかないんですよ。
高根沢町の和菓子店にお話をお伺いしたときに・・・
「うちでは茶まんじゅう」を通年販売しています。って言われたのですが・・・
かまのふたは知っている、まんじゅうも作って売っている。しかし、イメージしていた「たんさんまんじゅう」ではなく、しかも「通年販売」。。
お店はお客さんのニーズに合わせて需要がある商品を売る、これ当然の話。
・・・ということはひょっとして
「和菓子店でかまのふたまんじゅうを売っていても、その地域にかまのふたの風習が残っているかどうかは別問題なのでは?」って疑問が沸いた。
ひょっとしたらね。 ※高根沢町では、その後の調査でかまのふたの風習が残っていることを確認しました。疑ってすいません。
そこで・・・
今度は隣接する自治体の関係者の方に聞いてみることに。
① 日光市観光協会さんへ電話でお問い合わせしてみた。
すると・・・
「旧今市・旧日光地域でもかまのふたの風習はあります」とのこと。
ただし
呼び方は「かまぷた」というそうです。
市内の老舗菓子店では普通に8月1日になると「たんさんまんじゅう」を販売するそうで
「ごく普通のことなのであえて”かまのふた”銘打たない」とのこと。
! 鬼怒川の菓子店では「知らない」と言っていた「かまのふた」を
今市地区では知っていた・・・
調査は拡大して行いました。
① 旧栗山村のSNS管理人さん
② 鬼怒川の観光協会さん
③ 氏家の知り合いの方
④ 高根沢町・元気あっぷむら様
⑤ 宇都宮観光コンベンション協会様
⑥ 鹿沼市
⑦ 芳賀町
⑧ 茂木町
このうち
③氏家
④高根沢からの回答は
「かまのふたの風習あり」
① 旧栗山村
「よそ者なので聞いたことがありません」
⑦ 芳賀町
古くはあったと聞いているけれども、回答者は知らない、とのこと。
※しかしながら、芳賀町の老舗菓子店様ではホームページ上で「かまのふたまんじゅうの予約受付」をされていました。
その他の問い合わせ先は8月1日現在、回答がございません。引き続き回答をお待ちしているところです。
・・・
実は、本来は一部地域での風習であったものが販売店の影響で全国区になったものがあります。
それは・・・
「恵方巻」です。
某コンビニエンスストアが展開してところ、瞬く間に全国に拡がり
いまや関東地方でも普通に「恵方巻」を食べるようになってしまいました。
ツイッター等を見てみると
この「かまのふたまんじゅう」も
某コンビニエンスストアの展開によって
栃木県内を「南下」しつつあるようです。
・・・このことを考えると
芳賀町のように
「老舗菓子店では売っているけれども、地区全体に風習が残っているとは言えない」場所もあるようです。
ただ、私も含めて「那須地域独特の風習」と言っていたのは誤りで
「那須地域」・「南那須地域」そして「日光・今市地域」をまとめた「栃木県北部」で残る風習であることは明らかになったのです。
・・・
それでは8月1日に食べる、という「かまのふたまんじゅう」はどこで売られているものなのでしょうか。
那須地域でいえば
「自宅で手作り」
「コンビニ」「スーパー」「和菓子店」「農産物直売所」で買う
いずれかになります。
8月1日に「かまのふた」は開きます。
・・・なので、準備の都合もあって
早いところでは30日から「まんじゅう」の販売を始め
31日から家庭での手作りまんじゅうが始まります。
もちろん、我が家も31日から。
とにかく7月31日になると那須地域のスーパーマーケットでは
入口の正面に「かまのふたまんじゅう」を展開します。
地元スーパーのチラシ。
「炭酸まんじゅう」や「家庭で手作りするための材料」が掲載されます。
もちろん・・・
コンビニエンスストアでも、レジの並びに。
この「たんさんまんじゅうあります」は7月31日に掲示を確認。
地元の人なら、これで「かまのふたまんじゅうが売っている」サインになるのです。
また、地元の菓子店でも・・・
7月31日までに揃えた「かまのふたまんじゅう」
我が家の手作り。
那須烏山市・えちごや丸山菓子店の「たんさんまんじゅう」
※ 「こしあん」のたんさんまんじゅうです。
那珂川町・千年屋の「たんさんまんじゅう」(つぶあん)
コンビニ・スーパーで販売されている「炭酸まんじゅう」(シールが貼ってあるのは某コンビニのみ)
そして
8月1日に買った「かまのふたまんじゅう」
① 高根沢町 「朝日屋本店」
閉店近かったため、残りわずか。
同じ系列のお店ではすでに完売。
「かまのふた用」に通年販売している「茶まんじゅう」を勧めている。
② 那須烏山市「ひらさわ菓子店」
こちらでは通常、これより小さいサイズのまんじゅうを販売しているそうですが
かまのふた期間中(7月31日から8月1日まで)は
やや大きいサイズで販売しているそうです。
※黒糖まんじゅう(重曹入ってます)
もちろん我が家で作った第2弾も別にあります(笑)
・・・しばらく甘いものには個人的に不自由しない私でありました。
~「栃木あるある」かまのふたまんじゅう編~
① 塩原地区では釜の蓋は7月1日と8月1日に開く
新暦と旧暦の違いによるもののようですが、
和菓子屋さんのお話によると
7月は旅館関係の方が、8月は農業関係の方が、と分けられているそうです。
なので「かまのふたまんじゅう」も7月1日と8月1日の2回、販売されるとか。
② 日光・今市地区では「かまぷた」と呼ばれているらしい
那須目線ですいません、これは存じ上げませんでした。
③ 「炭酸まんじゅう」以外にも「黒糖まんじゅう」「茶まんじゅう」「小麦まんじゅう」など、様々な饅頭が売られていること
※餡も「つぶ」「こし」「両方」と、お店により異なること
④ 宇都宮以北では「かまのふた」の風習が広く認知されていること、ただし、若い年齢層では知らない人が多いこと
※集落によっては那須地域であっても、風習がない場合があるようです。
また、芳賀町での証言のように「半世紀前までは風習があった」という場所もあるようで、茨城県でも知っている方がいらっしゃるようです。
引き続き、情報を更新してゆきます。
栃木県の学校の運動会では「露店」が出て、その一つに売られていることが多い「レインボーアイス」が栃木県限定である・・・という事実。。。
栃木県に長く住んでいると当然ながら「ごく当たりまえの存在」であっても
実は、県外の人からすれば「レインボーアイス? なにそれ?」・・・って話になるという衝撃の事実。
SNSの普及で「レインボーアイスが栃木限定であったことを最近知った」という栃木県民も少なくないようですが・・・
新たに「ここだけなの!?」と衝撃を覚える栃木県民がいる「あるもの」に気づきました。
それは・・・
「かまのふたまんじゅう」
みなさんは「かまのふた」ってご存知ですか?
私は栃木県の那須地域に住んでいるのですが
もちろん「かまのふた」は存じております。
「かまのふた」とは・・・
亡くなったご先祖さまが眠る「あの世」へ出入りするための「扉」のこと。
「釜の蓋」と書くことが多い。
その「釜の蓋」の監視をしているのは「閻魔大王」とされ
その命令によって「釜の蓋」は開かれる、という。
たいていご先祖さまが眠っている入り口を「地獄のかまのふた」と表現されることが多い。
しかしながらご先祖さまは必ずしも「地獄」へ送られたわけではなく
説明文には必ず「地獄とはあの世のことを指す」とあります。
・・・・・・
その「かまのふた」は
年に1回、開かれます。それが「今日、8月1日」です。
※ 8月1日に開いて、盆が終わる16日にご先祖様は「あの世」に戻り、再び「かまのふた」は閉ざされてしまいます。
この日は「かまのふた」が開く日なので
栃木県那須地域では8月1日は「かまのふた(の日)」と呼ばれています。 ※地域によって呼び方は異なります。
亡くなったご先祖さまたちが8月1日に「あの世」から戻ってきます。
お盆期間中の8月13日までにたどりつくように。。
そんなご先祖さまを迎えるために
那須地域ではお供え物の一つとして、毎年8月1日になると「たんさんまんじゅう」を作る風習があります。
もちろん我が家でも作ります。
そして
それは当然のことでしたので、いままでブログで取り上げることはありませんでした。
周囲の人は皆さん「かまのふた」も「まんじゅうを作る」ことも知っているからです。
これを「栃木県那須地域限定」と教えられて、ある意味、ローカル色が強いことに「誇り」を思っていたのですが・・・
先日、ある「事件」が起こります。
那須地域でも「知らない」という人が現れた!
そして、逆に「那須地域以外でも知っている」という人まで現れた!
・・・
8月1日に「かまのふたまんじゅう」を作る風習が残る地域はいったいどのあたりまでなのか?
すごく気になってしまい・・・
思い切って調べてみました! (ブロガーですから。)
参考になったのは道の駅で見つけたこのパンフレット
「北那須産直連絡会」という農産物直売所の集まりが発行したもの。
参加する那須地域=那須町、那須塩原市(旧黒磯市・旧西那須野町・旧塩原町)、大田原市(旧大田原市・旧黒羽町・旧湯津上村)が紹介されている。
この旧7市町村はまず「かまのふた」の風習が残る地域でほぼ間違いない。
地元の農家さんが作って、売っているのですから。
ではそれ以外の地域はどうであろう?
栃木県那須郡・・・ではあっても通称「南那須地域」と呼ばれる地域
那珂川町(旧小川町・旧馬頭町)と
那須烏山市(旧烏山町・旧南那須町)の和菓子屋さんで聞き込みしてみました。
① 那珂川町「千年屋」
旧馬頭町にある和洋菓子店。
女将さんに話をお伺いしたところ・・・
「かまのふた」は知っていること、「8月1日はまんじゅうを多く作る」ことを教えてくれた。
ただし、こちらの「たんさんまんじゅう」は「通年販売」。
つまり、いつでも買えるそうだ。※つぶあんです。
② 大田原市 小島屋
※開店前のため、詳細はわからず。
③ 那須烏山市「えちごや丸山菓子店」。
続いては南に位置する那須烏山市。
ここでもお主人に話をお伺いしたところ
「かまのふたは知っている」「かまのふたまんじゅうは販売する」との情報を得た。
7月31日の店内に用意された大きな「たんさんまんじゅう」の文字。
※小豆あん入り
・・・
「いったいどこまでの風習なのだろうか?」
いてもたってもいられなくなった私は・・・
7月30日・日曜日、ある調査を行いました。
那須地域を除く、隣接する9自治体の和菓子屋さんに電話で「かまのふたまんじゅうを販売するかどうか」を問い合わせてみたのです。
電話調査の対象エリア
旧塩原町の1店
矢板市の1店
塩谷町の1店
旧氏家町の1店
高根沢町の1店
旧喜連川町の1店
旧小川町の1店
そして
旧馬頭町の1店
鬼怒川温泉の1店
・・・結論から言えば
鬼怒川温泉の1店を除いて「かまのふたまんじゅう」を製造販売する、との回答を得ました。
でもね・・・なんかしっくりいかないんですよ。
高根沢町の和菓子店にお話をお伺いしたときに・・・
「うちでは茶まんじゅう」を通年販売しています。って言われたのですが・・・
かまのふたは知っている、まんじゅうも作って売っている。しかし、イメージしていた「たんさんまんじゅう」ではなく、しかも「通年販売」。。
お店はお客さんのニーズに合わせて需要がある商品を売る、これ当然の話。
・・・ということはひょっとして
「和菓子店でかまのふたまんじゅうを売っていても、その地域にかまのふたの風習が残っているかどうかは別問題なのでは?」って疑問が沸いた。
ひょっとしたらね。 ※高根沢町では、その後の調査でかまのふたの風習が残っていることを確認しました。疑ってすいません。
そこで・・・
今度は隣接する自治体の関係者の方に聞いてみることに。
① 日光市観光協会さんへ電話でお問い合わせしてみた。
すると・・・
「旧今市・旧日光地域でもかまのふたの風習はあります」とのこと。
ただし
呼び方は「かまぷた」というそうです。
市内の老舗菓子店では普通に8月1日になると「たんさんまんじゅう」を販売するそうで
「ごく普通のことなのであえて”かまのふた”銘打たない」とのこと。
! 鬼怒川の菓子店では「知らない」と言っていた「かまのふた」を
今市地区では知っていた・・・
調査は拡大して行いました。
① 旧栗山村のSNS管理人さん
② 鬼怒川の観光協会さん
③ 氏家の知り合いの方
④ 高根沢町・元気あっぷむら様
⑤ 宇都宮観光コンベンション協会様
⑥ 鹿沼市
⑦ 芳賀町
⑧ 茂木町
このうち
③氏家
④高根沢からの回答は
「かまのふたの風習あり」
① 旧栗山村
「よそ者なので聞いたことがありません」
⑦ 芳賀町
古くはあったと聞いているけれども、回答者は知らない、とのこと。
※しかしながら、芳賀町の老舗菓子店様ではホームページ上で「かまのふたまんじゅうの予約受付」をされていました。
その他の問い合わせ先は8月1日現在、回答がございません。引き続き回答をお待ちしているところです。
・・・
実は、本来は一部地域での風習であったものが販売店の影響で全国区になったものがあります。
それは・・・
「恵方巻」です。
某コンビニエンスストアが展開してところ、瞬く間に全国に拡がり
いまや関東地方でも普通に「恵方巻」を食べるようになってしまいました。
ツイッター等を見てみると
この「かまのふたまんじゅう」も
某コンビニエンスストアの展開によって
栃木県内を「南下」しつつあるようです。
・・・このことを考えると
芳賀町のように
「老舗菓子店では売っているけれども、地区全体に風習が残っているとは言えない」場所もあるようです。
ただ、私も含めて「那須地域独特の風習」と言っていたのは誤りで
「那須地域」・「南那須地域」そして「日光・今市地域」をまとめた「栃木県北部」で残る風習であることは明らかになったのです。
・・・
それでは8月1日に食べる、という「かまのふたまんじゅう」はどこで売られているものなのでしょうか。
那須地域でいえば
「自宅で手作り」
「コンビニ」「スーパー」「和菓子店」「農産物直売所」で買う
いずれかになります。
8月1日に「かまのふた」は開きます。
・・・なので、準備の都合もあって
早いところでは30日から「まんじゅう」の販売を始め
31日から家庭での手作りまんじゅうが始まります。
もちろん、我が家も31日から。
とにかく7月31日になると那須地域のスーパーマーケットでは
入口の正面に「かまのふたまんじゅう」を展開します。
地元スーパーのチラシ。
「炭酸まんじゅう」や「家庭で手作りするための材料」が掲載されます。
もちろん・・・
コンビニエンスストアでも、レジの並びに。
この「たんさんまんじゅうあります」は7月31日に掲示を確認。
地元の人なら、これで「かまのふたまんじゅうが売っている」サインになるのです。
また、地元の菓子店でも・・・
7月31日までに揃えた「かまのふたまんじゅう」
我が家の手作り。
那須烏山市・えちごや丸山菓子店の「たんさんまんじゅう」
※ 「こしあん」のたんさんまんじゅうです。
那珂川町・千年屋の「たんさんまんじゅう」(つぶあん)
コンビニ・スーパーで販売されている「炭酸まんじゅう」(シールが貼ってあるのは某コンビニのみ)
そして
8月1日に買った「かまのふたまんじゅう」
① 高根沢町 「朝日屋本店」
閉店近かったため、残りわずか。
同じ系列のお店ではすでに完売。
「かまのふた用」に通年販売している「茶まんじゅう」を勧めている。
② 那須烏山市「ひらさわ菓子店」
こちらでは通常、これより小さいサイズのまんじゅうを販売しているそうですが
かまのふた期間中(7月31日から8月1日まで)は
やや大きいサイズで販売しているそうです。
※黒糖まんじゅう(重曹入ってます)
もちろん我が家で作った第2弾も別にあります(笑)
・・・しばらく甘いものには個人的に不自由しない私でありました。
~「栃木あるある」かまのふたまんじゅう編~
① 塩原地区では釜の蓋は7月1日と8月1日に開く
新暦と旧暦の違いによるもののようですが、
和菓子屋さんのお話によると
7月は旅館関係の方が、8月は農業関係の方が、と分けられているそうです。
なので「かまのふたまんじゅう」も7月1日と8月1日の2回、販売されるとか。
② 日光・今市地区では「かまぷた」と呼ばれているらしい
那須目線ですいません、これは存じ上げませんでした。
③ 「炭酸まんじゅう」以外にも「黒糖まんじゅう」「茶まんじゅう」「小麦まんじゅう」など、様々な饅頭が売られていること
※餡も「つぶ」「こし」「両方」と、お店により異なること
④ 宇都宮以北では「かまのふた」の風習が広く認知されていること、ただし、若い年齢層では知らない人が多いこと
※集落によっては那須地域であっても、風習がない場合があるようです。
また、芳賀町での証言のように「半世紀前までは風習があった」という場所もあるようで、茨城県でも知っている方がいらっしゃるようです。
引き続き、情報を更新してゆきます。
旧今市市では、たんさんまんじゅうとは全然違うかまぷたもちを食べています。ス-パ-では、たんさんまんじゅうを売っていますが、地元の和菓子店では、茗荷の葉のついた、平べったいまんじゅうをこの時に売っています。私はそれしか食べてこなかったので、たんさんまんじゅうはちょっと違うんじゃないの派です。
あくまで、今市の話です。
他地区ではそれぞれの風習があることがわかり、情報をまとめてくださり、ありがとうございました。
「かまぷたもち」ですか! 恥ずかしながら存じ上げておりませんでした。
那須地域では「炭酸まんじゅう」ですので、それ以外の形はまったくの想定外でした。
ですが、同じ栃木県で、同じ風習の食べ物、ということであれば、食べてみたいです。
来年の話にはなりますが、今市地区に出向いてお話を聞いて食べてみたいと考えております。
情報ありがとうございます。