浮かび上がる尾根筋 2024年11月01日 | 写真 このようにはっきりと植生が分かれているのも珍しい。山肌に常緑針葉樹が植林されているのに対して、尾根筋には万が一の山火事の発生時、延焼を食い止めるために燃えにくいヤマザクラ、カエデ、ブナなどの広葉樹が残されたようだ。柔らかい斜光線に照らされているため、過度の印影がついていないのが功を奏している。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
湖面に映る霧の道 2024年10月01日 | 写真 右の樹林帯と左の樹林帯で木の種類が違うのだろう、紅葉の色付きが違っていて対比させるように構図を決めたが、それ以上にこの写真にポイントを置きたかったのが、上部の霧を湖面に反射させて、白い道のように表現してみたかったことだ。氷雨が降る中、単調になりがちな湖面を落葉と共に描いてみた。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
奄美大島 2024年09月10日 | 写真 奄美大島というと一般的には海のイメージが強いと思うが、山にも魅力的な場所がある。小雨降る日を選び、しっとりとした樹木は写真映えする。もちろん体感も高温多湿で、いかにもジャングルにいるかのような南国らしい雰囲気だ。特異な形の木に目を奪われ、そこには絶滅危惧種のシマオオタニワタリが着生している。よくこんな形に成長したものだと、想像を巡らせるだけでも楽しい。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
光と影 2024年08月01日 | 写真 落差はなくとも水流の勢いがあり豪快な水飛沫を作り出し、滝壺には木漏れ日が作る明暗の世界を醸し出している。滝の撮影は得てしてスローシャッタにしがちだが、滝に寄れて水飛沫に迫力があるような時は、感度を上げて飛沫を止めてみるのも面白い。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
掲載誌 2024年06月01日 | 写真 この度、旅の月刊誌『ひととき』の特別企画として、私の滝絶景が組まれることになり、5月20日から全国の書店やアマゾンなどで販売されています。また、東海道新幹線や山陽新幹線のグリーン車にも車内誌として置かれているようです。西日本方面に限定して8ヶ所10枚ほどの写真で構成されていて、それぞれの写真にコメントが載っています。蛍が舞う滝や光芒が出現する滝、天空から舞い落ちるように見える滝など、変化に富んだものも載せています。滝の魅力は千変万化のごとくその時の天気や水量、季節など様々な条件により表情を変えていくこと。これからも同じ場所へ行っても飽きることはないでしょう。 この6月号には私の特別企画とは別に、伊勢志摩・真珠について特集されていて、深く掘り下げた内容の記事も楽しめると思います。こちらも併せて興味のある方は手に取って見ていただけたら幸いです。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
奇妙な森 2024年05月01日 | 写真 イヌシデの変種であるテングシデ。突然変異でこのような姿になったらしい。おどろおどろしい樹形に目が奪われる。日中の爽やかな新緑の季節に撮影したが、晩秋の夕闇に包まれる時間に来たら、不気味な雰囲気を味わえるに違いない。そんな薄気味悪い空気感も自分は嫌いではないので、機会があれば訪れてみようと思う。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
落ち椿 2024年04月01日 | 写真 三月に山陰を旅していて出会った1コマ。 半逆光に照らされた赤い花びらが散策路で最後の輝きを放っている。なぜ椿は花のまま落ちるのか。そこには椿が生き残る為の理由があった。昆虫が活発に動かないこの時期のポリネーターは鳥で、蜜を吸いに来て花粉を付着させるには、正面から蜜を吸わせないといけないが、木の枝に花があるとそれは難しい。しかし、花びらが地面にあれば鳥は地に足を着けゆっくりと正面から蜜を吸うことができる。自然の摂理には恐れ入る。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
地球温暖化 2024年03月01日 | 写真 海藻は冬に育つので、この時期干潮時の海岸にはこのような風景を目にする。しかし、このところの温暖化で磯焼けが発生して、緑のエリアは減少しているのではないだろうか。この冬は特に偏西風の蛇行からくる気象極端化の影響を多く受けたと思う。強い寒気も入りはしたが、長続きせずに季節外れの暖気が入るなどしながら、総じて暖かい冬であった。風景写真家としては撮影するうえで難しい冬であったが、それ以上に気になったのは、例年通りの天気が期待できなくなってきていることだ。これからもこの傾向は続くのであろう。この問題は風景写真家のみならず、全ての人間に関わる大きな課題だ。一人一人が意識して自分のできる範囲で環境問題に取り組んでいても、それがなかなか結果に反映されないのは、なんとも歯がゆい。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
ホームページのリニューアル 2024年02月01日 | 写真 この度、ホームページをリニューアルいたしました。ギャラリーの各カテゴリー冒頭に多数の写真を新たにアップロードしていますので、どうぞごゆっくりご覧ください。ちなみにこの写真は山の稜線から昇る朝日が、稜線の地形により一瞬だけ右半分に陽が当たっている瞬間を捉えたものです。この直後は全体にフラットな光が当たり、全ての霧氷が輝き綺麗でしたが、この左右で明暗がはっきりとしてコントラストがついているのもドラマチックで気に入っています。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
新年あけましておめでとうございます。 2024年01月01日 | 写真 新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。この冬も暖冬傾向にあるようですが、冷え込む期間はあると思うので、その時を逃さないよう冬らしい写真を撮りたいと思います。 この写真はかなり冷え込んだ砂浜で、砂や雪が風紋を作り凍りついていて、日の出の太陽の低い光が陰影を作り出し、砂の波を見るようでした。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
あいおいニッセイ同和損保2024カレンダー採用 2023年12月23日 | 写真 あいおいニッセイ同和損保様の2024カレンダーに採用されました。表紙を含めて7枚の写真で構成されていて、各写真に撮影時の思いや被写体の解説文を執筆させていただいています。あいおいニッセイ同和損保様の企業理念「地球の健やかな未来を支えたい」という思いと、自分の「この風景がこの先もずっと続くような行動をしたい」という日頃の思いがリンクしているように思いました。私ができる行動は微力ではありますが、写真家として少しでも未来に光が灯るような事をしていきたいと思います。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
滝雲 2023年12月01日 | 写真 かなり冷え込んだ快晴の朝、夜明け前から刻々と変わる霧の流れを夢中で追った。内陸で発生した霧が溢れて山を越え海に流れ込んでいる。斜面を下り落ちる霧の筋が美しい。この朝のドラマは太陽が顔を覗かせてからもしばらく続いたので、かなりのシャッターを切ることになり、多くの時間を画像の整理に費やすことになったが、今でもその時の余韻に浸れるくらいのドラマチックな時間であった。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
分岐瀑 2023年11月01日 | 写真 奇妙な分岐瀑。滝の左右で岩肌の色が全く違っている。右側の赤褐色のほうは滝の成分に鉄分が含まれているからのようだ。それに対して左側は潜流瀑と言って伏流水が岩壁の隙間から流れていて源流が違い鉄分が含まれていないのであろう。よくもまあ自然とこのような流れが隣り合ったものだ。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
半逆光 2023年10月01日 | 写真 半逆光の光に紅葉が透けて輝き、水面は静けさに包まれ綺麗に紅葉を浮かびあがらせている。ちょうどその間を埋めるように朝もやが漂っている時を捉えることができた。朝もやが水面を全て覆いつくして紅葉の映り込みが見えなくなったり、風が吹いて映り込みがなくなったりしながらシャッターチャンスを待ったが、あまり時間が経つと半逆光ではなくなり、透け感がなくなるので悠長に待ってもいられない。この時はこのタイミングがベストであったと思う。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/
アダン 2023年09月01日 | 写真 亜熱帯地域の海岸沿いに生育しているアダン。果実の形はパイナップルに似ていて、初めは緑色で熟すと黄色からオレンジ色に変わっていく。甘い芳香はパイナップルに似ているが、食すには適さないようだ。色の見頃になると鮮やかな色になり、南国の海の色に負けないくらいの主張がある。 風景写真家 縄手英樹 https://nawatephoto.com/