ヴァイオリニスト喜多直毅さんとの朗読ユニット『おとがたり』は、今お稽古を重ねています。
<4月のお稽古、西洋の2作品>
直毅さんがドイツに行かれる前の2日間のお稽古は、大変内容の濃い、発見と実りの多いお稽古でした。
いまお稽古している作品は2作品あり、まだ題名は申し上げられないのですが…これまでの『おとがたり』では初めてのヨーロッパのお話です。
今回の作品は直毅さんがえらんで下さいました。とても尊い、よい作品です。私は世に大切にとどけてゆきたいと思いました。
お稽古では『おとがたり』ならではの表現を創ってゆきます。このお稽古は実に楽しいです。
簡単にいかないところがまた良いのですが、後で録音を聞いてみて、もっとこうしたいとか、または体感から、様々に話しながら創ってゆきます。
毎回そうなのですが...気になるところや、やりたい方向、何か見つけた時にはすぐにやってみる。違うと思ったら固執せず手放して、すぐ新しい次の表現へ…。まあ、当たり前のことなのですが、あえて書くとこんな感じかしら。…そうやって必要なことをどんどん見つけてゆきます。そして、鮮やかに場面が立ち上がった瞬間は、ほんとうに嬉しい。
この立ち上がりの瞬間は、きっと私たちは同時に感じているのだと思います。
<ヴァイオリニスト・喜多直毅さん>
稽古場での、喜多直毅さんの集中力と紡ぎだされる音楽の素晴らしさ…発想と表現力。
ほんとうにすごい音楽家さんだなと思うことが…しょっちゅうなのです。
今回はヨーロッパの作品で、これまでの「おとがたり」のレパートリーは私が持ってきた、日本の作品群でした。永井荷風「濹東綺譚」小川未明「港に着いた黒んぼ」坂口安吾「桜の森の満開の下」他。(今後も泉鏡花や小泉八雲の怪談など予定)
喜多直毅さんは日本ならではの音の世界を...たとえば「濹東綺譚」では登場人物の心象や昭和の情味溢れる風景を演奏して下さいました。
今回は海外のお話です。そこをしっかりと弾きわけて世界を創って下さいます。
面白いことに...西洋のお話を日本語で語っているのにも関わらず、直毅さんが場に与えて下さった音楽の中から物語が輪郭を表す、なんてことも起きました。
やはりこのお話はヨーロッパで書かれたものなのだ...と実感したエピソードです。
また一緒にお稽古をしていて良いなと思うことは、場面や人物、作品そのものの話をしているとき...直毅さんは、私とは違う観点から冷静に話して下さるので、とても助かっています。狭い視野が広がる感じ(笑) もちろん私も思うことはすぐに言葉にします。
<音楽と共に、物語を語る>
だいたい私のなかには...あれこれと映像が動きまわっています。それは声や音で聞こえたり、色彩か浮かぶこともあります。
...これ書いていいのかな
先日は海に話しかけられました
...スミマセン💦
浮かぶ考えや心に感じるものを、私は言葉で説明するのは得意ではありません。そこを聡明な直毅さんは言わんとすることを察して下さるのか、整理してよく聞いて下さいます。
ですから、その懐をおかりして...私は勇気をもって言葉にしてゆきます。
そして具体的に音にしてゆきます。先に兎に角どんどん音にしていって、つかむこともしています。ひとり語りでは得られないことですね。
私はそこで様々に語ってゆきます。イマジネーションが動き出すともう語りはつぎからつぎへ自然に溢れてきます。
作品によって、場によって、描くように、歌うように…、カラフルに、モノトーンに。物語の案内人として、ただまっすぐとシンプルに話しかけたり、淡々と描写したり。物語から得られるたくさんのイメージが、私を突き動かしてゆきます。
そして... 音楽と共に私は語り、物語を立体化してゆくのです。
音楽と語りの工房
お稽古場ではこんな風に世界を創っています。
芝居の世界でもそうだと思いますが…稽古や本番では相手役に(共演者の方に)とって、新しい…新鮮な発想を浮かばせられる存在であることが大切じゃないかなと思います。
こんな風に、書くのは簡単ですね… ハハハ
…私もそうありたいと願いつつ、これからもお稽古致します。
6月には北海道ツアー、池袋でもP'sバーにて。今年は月ごとに『おとがたり』公演がひかえていますので、それぞれの公演に向けてしっかりと創ってゆこうと思います
~朗読とヴァイオリンの世界~
“大人の音楽物語” をお贈り致します...!
ぜひ皆様「おとがたり」に会いに来て下さい。
これらの公演では
ヴァイオリンとギター弾き語りによる、
音楽ライヴもやります🎵
<おとがたり サイト>
http://www.otogatari.net
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