【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

天山山脈 北部の旅 【11】

2010-12-23 16:07:16 | 浪漫紀行・漫遊之譜
天山山脈 西北部の旅を続けましょう。ジュンガール砂漠の北部から西部の油田地帯を南下 西に走り、カザフスタンへと続く大草原は緩やかな登り傾斜でサムリ湖に詰める。 湖面に映る山稜を越えれば、カザフスタンだ。 我々は この湖から南下し天山山脈の枝山脈”ボロホロ山脈”を越えイリ渓谷に侵入した。イリ盆地は清帝国とロシア帝国が覇権を競い合った土地だ。 両国の狭間で住民が塗炭の苦しみを背負わされた悲劇の土地だ。 豊潤な土地ゆえ 有史以来 支配権を奪い合った土地だ。 今は 豊かな恵みを約束してくれる地域だ。 中国で一番降雪量が多い地方だ。
【マルコポーロの足跡】
 秋 ウルムチ騒乱で市内警備が厳重な中、地方に出掛けるのが安全と 我々は脱出した。 コース途上の公安警察には友人バッチン氏が勤める国際旅行社の社長が連絡を取った。 前回のドライバーは身の危険を按じ、辞退した。
 

 窓より路上を覗えば 広い道路(8車線)橋の袂をバリケードで封鎖している*小生も日本からの友人宿泊ホテルに投宿 家内とアパートから通うことは安全上宜しくないと判断*路上には 早朝と言えども人影なし。 正月休日は丸の内の風景だ。 ホテルはウルムチ市は銀座”二道橋”の近くにある。 騒乱の折(三ヶ月前)には軍隊のおどろおどろしい銃器と警察の検問が100mおきに市民を威圧した場所だ。 漢族のドライバー氏もバッチン氏もホテル内にいる。 車には幅10cmで紅白の帯がボデーの周囲に塗装されている。 特殊車の意味だ。 この ミニバスに乗り込み、バリケードを抜け、角々で待機するパトカーを尻目に高速道路に向う。 なんだか落ち着かない。 市内を抜け、高速道を走る車の流れに乗って あぁ 旅に出るのだと 喜びが軽いエンジンの振動とともに体を揺り動かす。 今日 400kmを走り抜け、アルタイ山脈の懐に進撃するのだと 旅は10日の予定である。 




最新の画像もっと見る

コメントを投稿