【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

今日(狂)の狂言 : 11月08日(金曜日) & 旅と文化の足跡が野帳

2024-11-08 05:10:06 | 浪漫紀行・漫遊之譜

★ 忘備忘却録/きょうの過去帳・狂 

☆ 写真マニアのヴィルヘルム・レントゲンが、何の因果か人の骨まで写せる写真を発明する(1895年=X線を発見)。 ☆ ミュンヘンでバイエルンの首脳部が酒盛りをしている最中にアドルフ・ヒトラーが乱入、無礼講の域を超えた一大事となる(1923年)。 ☆ 国語審議会(当時)、「ら抜き言葉」の使用を認めないとする見解を発表(1995年)。このような乱れた言葉遣いは断じて認めれない。

◎ ◎ 創刊120年以上の“ナショジオ”が綴る【 そうだったのか! 】 =第 21回= ◎ ◎

1956- «人類学をみんなに広めたルイス・リーキーの大発見 (3/3) »

= Webナショジオ そうだったのか! 『ナショナル ジオグラフィック』 =

……National Geographic Journal Japan 〉/ 2012年11月7日 / (Web編集部) ……

 化石ハンターたちの次なる興味は、サルとヒトのもっとダイレクトな分岐点、つまり、ヒトの特徴を持つさらに古い化石に移り、次々とアジアへ繰り出してゆきます。  ところが、ルイス・リーキーだけはアフリカ説を信じて疑いませんでした。

 1903年、ケニアに住むキクユ族へキリスト教を布教する宣教師夫婦の間にルイス・リーキーは誕生しました。彼がアフリカ説を疑わなかった理由として、子どものときに古い石器を見つけたことがあり、さらに26歳だった1929年にアフリカでアジアの原人たちが使っていたのと同じタイプの旧石器を発見していたことが挙げられます。また、「アウストラロピテクス・アフリカヌス」の発見も、リーキーにとってはアフリカが人類誕生の地という思いを強めるものでしかありませんでした。

1929年の石器の発見以降もリーキーはアフリカに通い続けますが、重要な化石を発見した場所が意図せずわからなくなってしまったり、妻が妊娠中に女性スキャンダルを起こしたりして、しばらく不遇のときを迎えます。

 それでもリーキーはあきらめません。まさに不屈の闘志です。孤軍奮闘、彼はしぶとくアフリカで活動を続け、1959年、一緒に発掘していた妻のメアリーがタンザニアのオルドバイ渓谷で重要な化石を見つけました。

 ゴリラのような頭をしており、人類よりは類人猿に近いものでしたが、二足歩行をし、同時に石器も発見されました。驚くべきはその年代。なんと175万年ほど前のものでした。すなわち、人類の起源がアフリカにあるという極めて有力な証拠だったのです。

 これには世界中が驚きました。ナショナル ジオグラフィック協会もリーキーへの支援を開始して、1960年9月号に「世界最古のヒト発見(Finding the World’s Earliest Man)」という記事を掲載します。

 そして、この発見と支援がさらなる大発見を呼びこみます。  オルドバイ渓谷で発掘を続けていた1960年のこと。ルイス・リーキーと長男のジョナサンは、同じ場所から今度はゴリラのようではなく、明らかにヒトに近い特徴を持つ別種の化石を発見しました。

 前年に見つけたのは、二足歩行をするゴリラのような生きもの。対して、1960年に発見したのは同じく二足歩行をするよりヒトに近い種類。  これはどういうことでしょうか?

 そうです。ゴリラやチンパンジーからヒトが分岐していた状況と考えられるのです。

 それ以来、リーキーは慎重に検証を重ね、1964年についに二足歩行をしてヒトのような特徴を持つ「最初のヒト」の化石として、石器を使っていたことから「ホモ・ハビリス」、すなわち「器用なヒト」とこれを命名。名声を確かなものにします(ただし、研究が進んだ現在、ホモ・ハビリスは人類の直系の祖先ではなくもっと孤立した種だったという意見が主流です)。

 リーキーの発見に世界は興奮しました。メルビル・グロブナーもその1人でした。メルビルはリーキー夫妻に学者としては初のハバード・メダルを授与し、1965年2月号に「アフリカのリーキー家:先史時代の人間を探す家族(The Leakeys of Africa FAMILY IN SEARCH OF PREHISTORIC MAN)」という特集を掲載します。

   ハバード・メダルは初代会長の名前をつけた協会最高の賞で、それまでは北極点に到達したロバート・ピアリやエベレストに初登頂したイギリス隊など、冒険・探検家に授与したことしかありませんでした。

 さらに、1966年にはTV番組「リーキー博士と人類の誕生(Dr. Leakey and the Dawn of the Man)」が大ヒット。くしゃくしゃの白髪頭といたずらっぽい笑顔のリーキー博士はお茶の間でも人気を博し、人類学はナショジオ定番のテーマとなりました。番組の一部はこちらで見られます。ちなみに、赤いシャツを着ている白髪のおじさんがメルビル・グロブナーです。

 リーキーの功績はこれにとどまりません。「最初のヒト」についての理解を深めるには類人猿の研究が役に立つと考えた彼は、ナショジオの誌面やテレビ番組を通じてジェーン・グドールを含む3人のヒロイン「リーキーズ・エンジェル」をプロデュースしますが(リーキーは女性好きでした…)、それについてはまたあらためてご紹介いたしますね。

・・・・・・・・明日に続く・・・・・

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次回は “ « “類人猿ガールズ”誕生秘話 » “ を記載、続きます・・・・・

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上部記載文中、文字色が異なる下線部位を右クリックにて“参考記事”を開示

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