リンとキョータロー “大航海時代Ⅳ ~PORTO ESTADO~”より

男伊達 恋と友情
バーケンティンGet! 海賊からの戦利品にも注目! HD版情報も追記

画像:海をわたった日本人

プロローグ

2012年07月25日 | 日記
・私の名は、リンシエ(謝令)。26歳。
 マカオの学者の家系の出身だ。
 末っ子の私は、運試しをすべくマラッカに行き、ベレイラ商会の通訳兼会計係となった。

 商才を認められ、今回初めて商船団の提督を任されたのだが、
 マニラを目指す途上季節はずれの嵐にあい、積荷を失った。
 幸い、水夫達は皆無事。積荷は失ったが、水と食料は守り抜くことができた。
 風が凪いだ後、波間に漂う一艘の小船を見つけた。

・俺は佐伯杏太郎。杏太郎と書いてキョータローと読む。
 九州男児 25歳だ。
 オランダ船や明国・朝鮮・琉球から来る商人たちを見て育った。
 村のくらしは、異国の商船と取引できる品々の生産や取次ぎのために 日々変わっていく。

 あぶく銭をつかんで、その日暮らしを続ける者。
 儲けばなしにだまされて一家離散する者。
 宣教師に乗せられ、家族を捨ててしまう者。
 働き手が、運試しに家を離れ、女子供だけでほそぼそと生計を維持する家。

 そんな浮き沈みの激しい毎日でも、なんとか堅実に暮らそうと勤める者がむくわれる村となるよう、
 父はあれこれと心を砕いていた。

 ある夜、剣戟の音で目覚めた。夜襲だ。
 激しい雨脚にまぎれ、完全な不意打ちであった。
 目覚めた時すでに遅く、多勢に無勢、
 父の命に従い、家宝の着物を羽織って小船で脱出するのが精一杯であった。
 おりしも、雨風は強く、進路を南に保つのがやっとのこと、
 いつしか俺は疲労のあまり気を失っていた。

       画像 :リンシエ

    リンはやっぱり本を手にしているのが似合うと思う。
    
    (画像の出典は もちろん コーエーさんです。
     ROTA NOVAで遊んでいる皆さん、PORTO ESTADOもよろしく