一陽来復~近藤聡彦のファゴットブログ~

ニューヨーク帰りのファゴット奏者が綴る下関音楽日記

受験テクニックにあらず

2014年02月02日 | レッスン
最近いろんな人に楽器やアンサンブルを教えるようになって、ソルフェージュの重要性を感じています。

音大受験生のレベルでは、リズムや音程、音符の長さを正確に歌う事に、
その注意を向けられがちですが、ソルフェージュは単に譜読みの練習ではありません。
音楽を演奏する立場としては、更にその先の段階=フレーズを読み取って、
音符の行列から作曲家の意思を汲んで「歌う」方法なんですね

僕は日本に居た時は、フレーズって正直分かったような分からないような感じでした。
時々恩師の中川良平先生が教えてくれるフレージングに、ハッとさせられる事がありましたが、
自分にはなかなかそういう風にフレージングが見えてこなかったんです。
その後渡米して英語に慣れて、その環境の中で勉強して体験して、
だんだんと分かるようになっていった気がします。

日本語では話の大事な部分は音の高低で強調しますが、
英語など、西洋の「外国語」ではアクセントを付けて強調しますよね。
その感覚が西洋音楽のフレージングの基礎です。
僕がアメリカで、ニューヨーク・フィルの恩師の一人、レナード・ヒンデル先生から習ったフレージングスタイルの元は、戦争の時にウィーン周辺から亡命して来た、音楽学校の先生や演奏家たちによって、
古くからある学校に伝えられ、広まっていったものだそうです。

というわけで長い前置きでしたが(笑)、今朝も週に1度の、F君のソルフェージュレッスンです。
今日は見学の方に撮ってもらったので、ピアノを弾いているレアな自分も写ってますが

F君のヴィオラ演奏に、今その成果が表れているかはさておき(笑)、
いろんな意味で「歌える」ようになってほしいです



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