大岳山に登りたいけど登れない後田量椀 早朝と昼の食事写真

4回食事するうちの自分で献立した2食を掲載。bmiと最高血圧の三日間中央値を添付する。たまに外の風景。

ゴールを狙うな! 12

2023-08-20 06:37:21 | 小説
松島信一の携帯が鳴った。
「あれっこんなときに」
「田淵です。俺、人間になったんです」
「お前タヌキかなんかだったのか?」
「岸田総理はキツネだけど?」田淵はとぼける。
「准胝観音の前で手を合わせたです。先生はどこにいるんですか?音声聞き取りづらいです」
「東京競馬場」松島信一はやな気がした。
「じゃあ先生は阿修羅界です。人間ではありません。馬は畜生界です」
「うううっ」
「ではさようなら」
「切るつもりか?」
 プー 切られた。
 
 大歓声の中
「先生馬券」と王葵。
「当たったのか?外れたのか?」




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ゴールを狙うな! 11

2023-08-19 17:46:28 | 小説
その頃東京競馬場では、札幌のメインレース札幌記念G2が行われようとしていた。エルムステークスG3を勝った武豊騎手はここも狙っていた。松島信一は単勝一万円、王葵は単勝三千円武に賭けていた。ゴールが開き、一斉に各馬は走り出した。三菱電機製のオーロラビジョンの中を。
「田淵と山本京都だろ?」
「私たちこんなことをしていていいのかしら?」
「でも真言宗儲かっても経済豊にならないよ」
「そうね?」
「まあいいわね?」
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ゴールを狙うな! 10

2023-08-18 19:17:01 | 小説
「南無准胝観音 南無准胝観音 南無准胝観音」山本が拝む。
「山本、お前人間になったか?おおおおお 俺も拝もう」田淵も南無准胝観音と唱える。
「線香が尽きるまで俺は拝むぞ!」
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ゴールを狙うな! 9

2023-08-17 20:25:54 | 小説
准胝観音 人間の為の観音様。日本には幾多の観音様はあるけれど、この人間の為の観音様は数少ない。一介の僧侶の田淵の父は、いつもそれを嘆いていた。戦争が終わるまでは立派な人間が日本には居ったと祖父からも聞かされていた。田淵は手のひらと手のひらを合わせ。准胝観音を拝んだ。
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ゴールを狙うな! 8

2023-08-16 19:21:42 | 小説
 田淵と山本は、山の日醍醐丸へは登らなかった。そのかわり次の次の日の日曜日、バスで近くまで登り醍醐丸を登頂した。田淵は最高の醍醐味だと感慨深い。山本も堪能した。この山にはなにかがある。醍醐という言葉に感銘を受けた。山を降りると、醍醐寺に行く計画を立てた。そして今二人は京都駅にいる。醍醐寺に向かうバスを待っている。
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