(注 文中、ユニバース粒子はMユニバース粒子に、エンプティ―粒子はVユニバース粒子にそれぞれ対応いたします)
《ユニバース粒子とエンプティー粒子》
さて,定義なしにいきなり使ってきたユニバーサルフロンティア軌道だが,もちろんH軌道とL軌道の組み合わせによって説明していくという意味であり,元はと言えばアイソスピン対称を意図して構成してきたというのは既述してきた通りだ.
陽子と中性子とで陽子のほうが安定なのは不思議だというモチベーションからだった.
電荷が抜けるのではなく,正電荷に戻るとは!
ビッグバン後の宇宙に関して,先に説明しておくと,L軌道とはヒッグス場とクーパー対からなるテンソル場のことであり,H軌道とは物質粒子とゲージボソンからなるスピノル場のことである.
南部のグローバルスタンダードの秘密,とは,正にこのことだったのか?
ユニバース粒子とエンプティー粒子とは,ビッグバン直後のH軌道に,いわば最初に現れる素粒子だが,デジタルインフレーション期における素領域の組み合わせとして,H軌道とL軌道の{φ}にあたる物がユニバース粒子で,L軌道の{φ}だけから中間状態{φ}{反φ}を経由した物がエンプティー粒子になる.
Universe → t(+1) + b(-1)
Empty → t(+1) + 反t(-1)
これが宇宙における最初の物質粒子だが,トップの電荷が+1であるのに対して,ボトムの電荷は0なのである.それを,韓=南部模型における裸の電荷と言うことにすれば,アイソスピン+1/2のqHはどれも+1であるし,-1/2のqLはすべて0である.それがボトムは-1の状態で出る,すなわち南部の三原色からいうとB状態で出る.
さて,ここで韓=南部模型の表からは物理的基礎は語られないことに気がつくとしよう….
インフレーション中のH軌道とL軌道とが,アイソスピン±1/2の関係であれば,H軌道の{φ}からはトップになってL軌道の{φ}からはボトムになるような現象の場合に,±1/2が+1と0になるのだから,アイソ対称性が自発的に破れている話になる.
ワインバーグがレプトンの理論と名付けた電弱統一理論のストーリをクォークに適用した話だ.
両理論の関係については後で詳しく論じるとして,ここで南部=ゴールドストンボソンの定理より南部=ゴールドストンボソンが出てくる.そのうち電荷がない方を南部にちなんでN(naturalのnでもいい)ボソン,電荷がある方を谷川にちなんでT(trickのtでもいい)ボソンということにすれば,南部の三原色のうちRとGではクォークにNボソンが憑りついていて,BではTボソンが憑りついているのだと思ったらよろしい.
NやTの南部=ゴールドストンボソンはゲージ場に吸収される以前にクォークにこそ吸収される.
そして,その次の瞬間から目まぐるしく色変換を果たしていけば韓=南部模型の表と一致するのだが,その際に「どのような反応が起こっているのか?」という疑問に答えるのが私の仕事だった.
q(N) → q(N) + N反N (RからGへ)
q(N) → q(T) + N反T (GからBへ)
q(T) → q(N) + T反N (BからRへ)
韓=南部模型の表においてRとGが同じ電荷であるのに対してBは1だけ少ない.つまりTボソンの電荷は-1だったら注文通りである.裸のボトムは電荷0であるところがユニバースからは-1で出るのだから理屈に合っている.
こうしてできた南部=ゴールドストン複合ボソンはπ中間子とよく似た電荷三重項をしている。南部陽一郎は「π中間子は南部=ゴールドストンボソン的な粒子なのではないか?」と言っていたから寸前まで来ていたように思える.だが史実では,これをやっていたのではなくて,まったく別の観点から注文を出していたらしい.それはシェルドン・グラショウと同じ気持ちだったらしく,カイラリティーを破るためにこそπ中間子が必要という判断だったらしい.だが,それは現時点では,クォーク凝縮対の仕事だと判明している.真理そのものを逃したとしても近似計算が可能な実例だった.その今としては信じられないほどの大昔,グラショウの電弱統一理論と同じ1961年に南部陽一郎は,π中間子の質量を無視した大胆な計算によって陽子質量を計算しており,同じくノーベル賞を受賞している.
私はユニバーサルフロンティア理論初期において,この三重項がπ中間子と同一物であるかどうかということについては保留しており,ひょっとしたらπ中間子かもしれないが,今のところは自分の理論におけるグルオンの元であると了解していたのであった.
韓=南部模型に合致したグルオンだと思っていた.
《ユニバース粒子とエンプティー粒子》
さて,定義なしにいきなり使ってきたユニバーサルフロンティア軌道だが,もちろんH軌道とL軌道の組み合わせによって説明していくという意味であり,元はと言えばアイソスピン対称を意図して構成してきたというのは既述してきた通りだ.
陽子と中性子とで陽子のほうが安定なのは不思議だというモチベーションからだった.
電荷が抜けるのではなく,正電荷に戻るとは!
ビッグバン後の宇宙に関して,先に説明しておくと,L軌道とはヒッグス場とクーパー対からなるテンソル場のことであり,H軌道とは物質粒子とゲージボソンからなるスピノル場のことである.
南部のグローバルスタンダードの秘密,とは,正にこのことだったのか?
ユニバース粒子とエンプティー粒子とは,ビッグバン直後のH軌道に,いわば最初に現れる素粒子だが,デジタルインフレーション期における素領域の組み合わせとして,H軌道とL軌道の{φ}にあたる物がユニバース粒子で,L軌道の{φ}だけから中間状態{φ}{反φ}を経由した物がエンプティー粒子になる.
Universe → t(+1) + b(-1)
Empty → t(+1) + 反t(-1)
これが宇宙における最初の物質粒子だが,トップの電荷が+1であるのに対して,ボトムの電荷は0なのである.それを,韓=南部模型における裸の電荷と言うことにすれば,アイソスピン+1/2のqHはどれも+1であるし,-1/2のqLはすべて0である.それがボトムは-1の状態で出る,すなわち南部の三原色からいうとB状態で出る.
さて,ここで韓=南部模型の表からは物理的基礎は語られないことに気がつくとしよう….
インフレーション中のH軌道とL軌道とが,アイソスピン±1/2の関係であれば,H軌道の{φ}からはトップになってL軌道の{φ}からはボトムになるような現象の場合に,±1/2が+1と0になるのだから,アイソ対称性が自発的に破れている話になる.
ワインバーグがレプトンの理論と名付けた電弱統一理論のストーリをクォークに適用した話だ.
両理論の関係については後で詳しく論じるとして,ここで南部=ゴールドストンボソンの定理より南部=ゴールドストンボソンが出てくる.そのうち電荷がない方を南部にちなんでN(naturalのnでもいい)ボソン,電荷がある方を谷川にちなんでT(trickのtでもいい)ボソンということにすれば,南部の三原色のうちRとGではクォークにNボソンが憑りついていて,BではTボソンが憑りついているのだと思ったらよろしい.
NやTの南部=ゴールドストンボソンはゲージ場に吸収される以前にクォークにこそ吸収される.
そして,その次の瞬間から目まぐるしく色変換を果たしていけば韓=南部模型の表と一致するのだが,その際に「どのような反応が起こっているのか?」という疑問に答えるのが私の仕事だった.
q(N) → q(N) + N反N (RからGへ)
q(N) → q(T) + N反T (GからBへ)
q(T) → q(N) + T反N (BからRへ)
韓=南部模型の表においてRとGが同じ電荷であるのに対してBは1だけ少ない.つまりTボソンの電荷は-1だったら注文通りである.裸のボトムは電荷0であるところがユニバースからは-1で出るのだから理屈に合っている.
こうしてできた南部=ゴールドストン複合ボソンはπ中間子とよく似た電荷三重項をしている。南部陽一郎は「π中間子は南部=ゴールドストンボソン的な粒子なのではないか?」と言っていたから寸前まで来ていたように思える.だが史実では,これをやっていたのではなくて,まったく別の観点から注文を出していたらしい.それはシェルドン・グラショウと同じ気持ちだったらしく,カイラリティーを破るためにこそπ中間子が必要という判断だったらしい.だが,それは現時点では,クォーク凝縮対の仕事だと判明している.真理そのものを逃したとしても近似計算が可能な実例だった.その今としては信じられないほどの大昔,グラショウの電弱統一理論と同じ1961年に南部陽一郎は,π中間子の質量を無視した大胆な計算によって陽子質量を計算しており,同じくノーベル賞を受賞している.
私はユニバーサルフロンティア理論初期において,この三重項がπ中間子と同一物であるかどうかということについては保留しており,ひょっとしたらπ中間子かもしれないが,今のところは自分の理論におけるグルオンの元であると了解していたのであった.
韓=南部模型に合致したグルオンだと思っていた.