サンパウロに住んで16年間・・・
日本から来た留学生(主にサッカー)を延べ100人近く見てきました。
ちょうどJリーグ発足前後で日本でもサッカーが脚光を浴び、
ブラジル留学がもてはやされた時期もみてきました。
留学生だけでなく、プロや報道陣、使節団、地方のクラブ、実業団、
学校や地域から来る団体さんなど日本からひっきりなしに
サッカー関係者がブラジルを訪れていました。
留学を斡旋する業者もピンキリで、実にいろんな事が起きていました。
父が一時ブラジルサッカー関係の仕事をしていたこともあり、
私はプロ選手のマネージメントや通訳、翻訳なども経験しました。
共通して言えるのは、日本から来る留学生は自分達の恵まれた環境に
まったく自覚がなく、意識せずともブラジル人に無礼な態度を平気でとること。
ブラジルは経済的格差が大きい国です。
特にサッカーでプロを志しているのは貧困層出身である場合がほとんどです。
その裾野は広く、日本人には想像もつかないハングリー精神で日々
真剣勝負をしているのが現状です。
そんな彼らのしのぎを削る戦場に、日本から「お金の力」でやってきた
お坊ちゃま達が、ろくに球も蹴れないのに i-pod を聴きながら、キレイな服を着て、
高級なシューズをはいて、練習場にやってくるのです。
(外国に来られるという時点で彼らにとってはスゴイこと!)
日本の名門ジュニアユースから来たとか、高校サッカー日本代表だとか
肩書きは立派だけど、ブラジルのチームですぐに通用する実力を持っている
選手は残念ながら一人も見たことがありません。
そんな彼らは当然チームメイトに認められるはずもなく、ろくに練習に
参加させてもらえなかったり、たとえ練習試合に出られても、ボールを
まわしてもらえなかったりします。
ブラジル人の間に入った日本人留学生はこういう体験をほぼ100%経験します。
そこでふて腐れて突然何も言わずに帰国してしまったり、
親の目が届かないのをいい事に“遊び”に走って身を持ち崩したりする
人達を大勢見ました。ブラジルは女性も綺麗な人が多いし、簡単に
遊べる環境も整っていますが、このハニートラップにひっかかった人は
サッカーで身を立てるのはまず難しいでしょう。
要するに、郷に入れば郷に従え。文化の違いを考え、配慮すること、
謙虚な姿勢でいることを始めにきちんと自覚する必要があると思うのです。
日本で当たり前のことでも一歩外に出ると当たり前ではないのです。
指導者なり、斡旋業者は最も基本的な情報をおざなりにして、
少年たちを送り込んでくるので、本人達も大変です。
そして、最初のサッカーに対する【志】を最期まで忘れないこと。
ブラジルに来て受ける文化の違いによる「ショック」の洗礼を乗り越えて、
自分自身を見失うことなく、最期まで目的のために努力できた人達だけが
【人生のギフト】を受け取ることができるのです。
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