(ぶれているのはごめんなさい)
「ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント」。
後に、外伝だったかで登場する、ハルザキ カナタが主人公。
この本の中では、CREW GUYSの研修隊員として登場している。
テレビシリーズとの時系列を考えると、ミライがウルトラマンメビウスであることを、クルー全員が知っていること、
でもまだトリヤマ補佐官は知らないこと、などから31話から40話の間?と推測している。
著者である朱川湊人氏がメビウスで脚本を担当したという、3本のエピソード(「怪獣使いの遺産」「無敵のママ」「ひとりの楽園」)が
ベースになったエピソードもあり、テレビシリーズを見たとき(といっても、数年前にTBSチャンネルで放映されたときのものだが)の記憶が蘇った。
カナタから見た、各々の隊員の描写も面白く、なるほど、そういう見方もあるか、と唸らせてくれた。
特に、「素人の寄せ集め」と見下していたクルーたちの、素人とは思えない的確な判断にカナタが舌を巻くという場面がエピソードごとに増えていくのは
カナタ自身の成長も含めて清々しいものを感じた。
たとえば、隊員同士が互いを苗字ではなく、名前で呼び合っていることを「馴れ合っている」と評していたカナタ。
隊長自身が隊員を名前で呼んでいるからねぇ、このあたりはなんとも。
まぁ、実際はともかく、テレビシリーズでは戦隊でもライダーでも、苗字で呼ぶ、なんて最近は滅多にないからなぁ。
そのあたりに疑問を感じたことはなかったので、ある意味では新鮮だった。
特に面白い、と思ったのは、ジョージとのやり取り。
「イカルガ」と呼ぶなというジョージと、「カナタ」と呼ぶなというカナタ。
一触即発の事態に発展するものの、ミライの機転「どっちも呼ばれたくないのがあるんだからお互い様」という場面。
自分が呼ばれたくない呼び方を拒否するなら、相手が拒否している呼び方もしない、人間関係でとても大切なことだと思う。
これ以降、ジョージは「ハルザキ」、カナタは「ジョージさん」と呼ぶ。
(ただし他の隊員は、全員苗字呼び)
カナタがちらっと、サコミズ隊長が総監なのでは?と思うシーンがあり、洞察力に優れているなと感心した。
さすがに、隊長の年齢と、伝え聞く総監の武勇伝を照らし合わせると「あり得ない」という結論に達していたけど(笑)
ラスト、カナタが希望を持てるような展開になっていったのはよかった。
なんだか外伝に繋がるような、そんなラストだったので、いつかまたレンタルしてこようかな。
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