Chiakiの徒然日記

理想の関係、かな?



目にとまった小説で、帯に惹かれたのと、パラパラ読みして楽しそうなので買ってみた。

帯に書かれたものは『ハズバンド』というタイトルの短編。
夫は仕事ができない?と思いこんだ妻があれこれ夫の株を上げようと奮闘している。
結論(そもそも本当に仕事ができないのか?)が描かれていないのが不満な以外は、楽しく読めた。


この中に収録されている短編の中で、私が最も好きなのは『里帰り』というもの。
東京で結婚生活を送っている新婚の夫婦。
夫の実家は札幌、妻の実家は名古屋。
初めて迎えるお盆にあたって、帰省するかどうかというところから物語は始まる。
双方の実家が「うちに来るのなら相手方へも行け」と主張するため、2泊ずつ帰省することになった。
双方の実家で、お互いの意外な一面を見たり、親戚というものを考えさせられたり、というほのぼのとしたストーリー。
毎年、正月をお盆には双方の実家へ一緒に帰省することを決意する、という締めくくり。

ある意味では「理想の関係」と言えるかもしれない。
人間たるもの、こうありたいな、と思わせてくれた。
東京からの距離としては、どちらも似たようなもの、という実家の設定にも唸らされた。
(名古屋の方が若干近いのかな?)
若い夫婦には過酷な移動になったけど、行く先々で親戚たちに感謝されて、まんざらでもない様子。
それが伝わって来て、温かい気持ちになれた。

実際に帰省するとなると、特に年末年始やお盆の時期って交通機関の料金も半端じゃないから、なかなか難しい面もある。
うちの弟だってもう数年帰省していない。
小説の中だkらこそ出来ることなのだ、ということは理解している。

また、双方の実家が相手方の実家をしきりに気に掛けているのも、本来あるべき姿だなと感じた。
多くの家庭がそうなのだろうけど、中には相手方の実家を見下すことでプライドを保っている家庭もあるようだし…。
自分の実家ばかりに行きたがって、相手の実家はイヤだ!お前も行くな!という人には、ぜひこれを読んで欲しいと思った。
特に男性…(笑)

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