この度発売になった「創竜伝」第15巻をもって、無事(?)「創竜伝」完結!!
時々やたらと間があいて、「このまま未完で終わるんじゃ…」と思っていたのだけれど。
昨年発売された14巻にて「来年発売の次巻で完結!と明示された。
おぉ、ついにか!と思っていたが、この作者の「来年発売」はあまりアテにならないというのも長年の経験から話半分に聞いていた。
そうしたら、2020年もあと数日で終わるという時期になって15巻発売。
帯にはしっかりと「完結!!」の文字。
いやー、感慨深いねぇ。
あとがき替わりの座談会でも触れられていたけど、作中では8ヶ月ほどしか経っていないのに、
実際の時間の流れは30年超。
第1巻の発売は1987年8月らしい。
私が10歳になる1ヶ月程度前。その私が現在43歳なので…。うん33年だね。
長い。
私が最初に「創竜伝」に出会ったのは、高校3年の時。
友達がドラマCDを貸してくれて、そこからはまった。
そのドラマCDは
この5巻を元に作られていた。
本筋には全く関係のないお話だったので、CDを買った後にこの小説も買った。
ちなみにこの5巻の文庫が発売されたのが1995年の2月だそうなので、ちょうど高校3年の年。
さすがに受験生である以上、1~4巻に手を出す余裕はなかったので、そのあたりは受験が終わってから、
あるいは大学に入学してからちょこちょこと買い揃えていった。
大学で、文芸倶楽部というサークルに入部し、同じ1年生の男子2人と話していると、
彼らも「創竜伝」は好きだという。
その時点ではまだ4巻あたりまでしか読んでいなかったので、彼らから
「もうすぐ『小早川奈津子』という人物が出てくるよ」
「『天使のなっちゃん』っていうんだよ」
と教えられた。
名前からイメージされる「清楚」「楚々とした」「(そこそこ)美人」に、気持ちはワクワク。
その「小早川奈津子」が登場したのは第7巻。
彼女が登場した場面で私はフリーズ。
読んだ後に、教えてくれた男子2人に会った時、
「何あれ!騙された!!」
と文句を言ったものだ。
教えてくれた2人は「引っかかった!」と大喜びしていた。
まさか、まさか。
年齢はともかく、「小早川奈津子」が180センチほどの身長を持ち(これはまだいい)、体重は200キロほど、
両手の全ての指に宝石満載の指輪をつけ、重いテーブルをひっくり返す、等、誰が想像するか!!
名前に騙されるのは私だけじゃなく、作中の人物もそうだったので、きっとそれを名前から感じるイメージとのギャップを狙ったのだろうな。
改めて、第1巻の冒頭を読んでみると、「20世紀の終わりを数年後に控えた」とあるんだよね…。
いつの間にかその描写は消え、第10巻付近で携帯電話が登場し、第14巻あたりではスマホも登場した。
第1巻が発売された時点では、末っ子の余君(中学2年の13歳)よりも年下だった私。
「創竜伝」を知った時点では、三男の終君(高校1年の15歳)と次男の続さん(大学2年の19歳)の間だった。
大学院在籍中に始さん(社会人の23歳)を抜いた。
さらに色々と手助けしてくれる3人組(29歳)もあっという間に抜いてしまった。
もっと早く完結して欲しかったとか、色々と言いたいことはあるけれど、これ以上の感想はない。
「未完に終わらなくてよかった!!」