Chiakiの徒然日記

言い換えに苦労したあの日々

中学時代、演劇部に所属していた私。
中学1年の時の文化祭では、裏方の仕事(大道具の準備と、当日の照明)だったのだが、
春休みに文化系の部活動で行う「コンサート」では役がもらえた。

台本が収録されている本自体が結構古く、差別用語も「フツーに」掲載されている時代のもの。
ちょっとおとぎ話チックな演目で、王女様が正午の鐘と同時に首を切り落とされるというお話。
王女様が正午まで身を隠していれば助かるという、「なんじゃそれ」と言われそうなお話(笑)
それで、王女様はとある少年の家にかくまってもらい、その少年の家に、王女様の処刑の瞬間を見ようと言う人物がワラワラと現れる。
私が演じたのは、その王女様の処刑を見届けようとする人間の1人だった。
少年の家に現れる人物の中に、盲人という設定の人物がいた。
この人物のことを台本では「めくらのおじいさん」と呼んでいた。

さすがにこれはまずいだろう…。

中学生でも分かる、差別用語だった。
ただ、どう言い換えたらいいかが分からなくて、練習の時は台本通りにやっていた。
顧問がたまたま国語の先生だったので、その先生に相談してみたら、あっけなく解決した。

「『目の不自由なおじいさん』でいいんじゃない?」

私たちが候補に挙げていたのが
「目が見えないおじいさん」だったので、何だか目から鱗が落ちる思いだった。
少年が「目の不自由なおじいさん」、王女様が「目のご不自由なおじいさん」とすることで一致した。

ちなみに…いつ頃発刊されたものかというと、おそらく1960年代。
私が生まれるより前。
この頃はまだこういう言葉が「フツーに」使われていたのね。

余談だが…。
先日、ラジオのインタビューで、自分で自分のことを「つんぼ」と言ったお年寄りがいた。
数分後「不適切な表現がありました。お詫びします」とアナウンサーが言った。
最近、この手の謝罪を聞くと不思議に思う。
自分で自分を差別用語で卑下することすら許されない社会。
公の電波に乗ったから…というのは分かるけど、そこまでする?というのが正直な感想。
他人を差別用語で揶揄したのなら、それはすぐにでも謝罪しなければいけないと思うけど、自分のことでしょ?
というのが私の考えなんだけど、きっと甘いんだろうな。

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