さて、側板と裏板ですが、クラシックギターで使われる素材は、
「ローズウッド」「ハカランダ」「マホガニー」「シカモア」「メイプル」「シープレス」「ブビンガ」「ココボロ」「コア」「ワイルドチェリー」「ウォルナット」「バーチ」...
と多いです。
表板でほぼ音質が決まるクラシックギターですが、これらの側裏板との組み合わせ+α で、様々にサウンド・メイクします。
(これもアーチトップとの違いですが)側裏板は同じ木種をチョイスすのるが基本のよーです。
素人考えですか、違う木種を使えば、もっと音色・鳴り方の有様が増すと思うのですが...
その効果も顕れないほど、表板のサウンド・メイクに占める割合が大きいってことでしょか。
因みに、レスポール弾いてた者としては、神のよーに崇めがちな「ハカランダ」ですが、
「インディアンローズウッド」に比べて、特段 優れた点は無いと、切って捨てる論調が主なよーです。
もひとつ、単板、合板について
おおかた
表板は、単板。
側裏板は、廉価モデルは 合板、上のクラスは 単板。
とコストでバッサリ切り分けられるよーです。
フルアコのよーに、ピックアップが音を拾う際のハウリング防止のため、あえて合板を...とか必要ないですからな。
単板は成長するっていうんで、オール単板がほしいところ。
うちのアントンは、すでに生産終了してる1027モデルなんすが、
当時のカタログ見ると、販売希望価格¥16万となってます。
調べた限りでは、どーやら日本円でこれくらいが、単板と合板の境界になるよーです。
Antonio Sanchez mod.1027
まずはこの角度の写真から。
表板は、弦が引っ張る力に因るんでしょーか、経年で「膨らむ」そーです。
(※ブリッジとテールピースの関係から、「落ちる」アーチトップとは逆ですな。)
その他、経年で「ブリッジ剥がれ」なんかもおこるよーなのですが、
現状、綺麗なフラットを保っておりやす。
side: Solid Spanish Cypress
フラメンコギターの定番 シープレス(糸杉)の単板です。
音の特徴としては、
軽く歯切れがよい。
サスティーンが極めて短い。
完成時から大きく鳴る。
が挙げられます。
ご多聞に漏れず、スパニッシュ・シープレスにも、政府から伐採規制が かかったよーで、
その影響からか、Antonio Sanchez の現行フラメンコ・モデルの側裏板は、
シカモアの合板に代替されてますな。
量産モデルではありやすが、何時、スパニッシュ・シープレスが希少種扱いされるよーになるか、わかりまへん。
このモデルを選んだひとつの要因でもありやす。
ま、そげなことより、もっと大きな理由は、
ヴァレンシアの太陽
はたまた
ヴァレンシア・オレンジ
のよーな、
明るさ溢れるこのカラーリングですわw
日本語では、同じ「杉」が付きやすが、「Sedar」 とは、木目の紋様がかなり違いますな。
流線が美しいです。
逸れやすが、こーやって見ると、JPがクラシックギターの装飾デザインを採り入れているのがよく分かりやす。