Chicago51

ギター、ジャズ、BABYMETAL...ぼちぼちと

コードの涅槃

2013年08月04日 | Jazz CD

Smokin' at the Half Note Vol.2 /

Wynton Kelly Trio & Wes Montgomery

Halfnote2

★★★★☆

#1 No Blues

#2 If You Could See Me Now

#3 Willow Weep for Me

#4 Impressions

#5 Portrait of Jennie

#6 The Surry with the Fringe on Top

#7 Oh, You Crazy Moon

#8 Fou on Six

#9 Misty

Wes Montgomery (g)

Wynton Kelly (p)

Paul Chambers (b)

Jimmy Cobb(d)

さて、

「もっとライブのウェスを聴きたい」

と、取り寄せた 『Smokin' at the Half note Vol.2』

1965年、ニューヨークのクラブ Half Note にて

収録のアルバム 『Smokin' at the Half note』 の

アタマ2曲 (6月24日) に、

アルバム 『Willow Weep for Me』 の7曲

(6月25日、8月13日、9月17日) から、

オーバーダビングされてたオーケストラをカットし、

合体させた構成。

使用ギターは、かのハートのインレイが施された

カスタム仕様の Gibson L5CES すかね。

コンボに溶け込んでる 『Full House』 に比べ、

ギターが絶妙に浮ついた #1 が流れ出した途端、

ウェスの世界に引き込まれてしまいましたわw

ジャズ・ギターの巨匠方、それぞれのスタイル、

オリジナリティがござーすが、

この人の異質っぷりは、異次元ですなw

その 「空前絶後」 っぷりで、肩を並べるのは、

Jimi Hendrix くらいやと思いやす。

「これでもか」と繰り出される怒涛の

シングル・ノート/オクターブ / コード・ソロの嵐。

#1 の、断片を紡ぐ展開力...

#4 から発せられる異様なまでのテンションの高さと

執拗にリフを反復する姿勢には、

いつものハードバップ的”調和”から一転、

「お前ら 俺について来れるのかよ オイ」

という、人間の殻を突き破った神がかりなメッセージ

を感じますわ。

思わず洩れるウェスの笑い声が、

ここでの満ち足りた演奏を物語ってる。

アップテンポ・ナンバーは、もはや、ウェスの独壇場

てな感じなんスが、スローナンバーのピアノにも

思わずウットリしてまいますわw

ケリーのピアノって、もっと硬質で闊達なイメージ

なんすが、ここでは、モダンジャズの華やかな響きを

纏ったとても柔らかな音色。

#2 なんぞは、ジャズピアノを代表する一曲に数えて

ええくらいの名演やと思いやす。

それだけに、「これから」というタイミングで

突如フェイドアウトしてしまう #6 とか、

#8 の9分に及ぶ熱演を味わっているところに、

突如、切り貼りされるメインテーマ部とか...

お粗末な編集が残念w

それを差し引いても、名盤。


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