□本日落語二席。
◆柳家喬太郎「普段の袴」(TBSチャンネル『落語研究会』)。
東京日本橋公会堂(日本橋劇場)、令和6(2024)年3月29日(第669回「TBS落語研究会」)。
柳家喬太郎の落語はありとあるゆるものを聴いてきたという自負があるけれど、過去の記録を確認すると、どうやら「普段の袴」は一度も聴いていないということを知った。初めてだ。これは盲点。
所謂前座噺によくある鸚鵡返しの手法である。「子ほめ」「つる」「時そば」などと同じ。人まねをしてしくじる噺である。この手の落語は間の抜けた人物が人まねにしくじるところが笑わせどころになるのだが、肝心なのは、前提となるまねをされるほうの人物をしっかり演じて聴き手にそれを印象づけるところになる。
だから、前提よりも、しくじりのほうに意識が先走るとつまらない落語になる。こういうところの構成のしかたが、まだ前座段階を脱しているか否かが試される。
喬太郎では、「子ほめ」も「つる」も聴いたが、いずれも前提となるプロットの演技が秀逸である。そして、今回聴いた「普段の袴」の武士も。大看板の演じる前座噺を聴く楽しみである。
◆笑福亭羽光「目玉親父」(NHKラジオ第一『真打ち競演』)。
東京渋谷NHK505スタジオ、令和6(2024)年6月13日収録※8月3日OA。
◆柳家喬太郎「普段の袴」(TBSチャンネル『落語研究会』)。
東京日本橋公会堂(日本橋劇場)、令和6(2024)年3月29日(第669回「TBS落語研究会」)。
柳家喬太郎の落語はありとあるゆるものを聴いてきたという自負があるけれど、過去の記録を確認すると、どうやら「普段の袴」は一度も聴いていないということを知った。初めてだ。これは盲点。
所謂前座噺によくある鸚鵡返しの手法である。「子ほめ」「つる」「時そば」などと同じ。人まねをしてしくじる噺である。この手の落語は間の抜けた人物が人まねにしくじるところが笑わせどころになるのだが、肝心なのは、前提となるまねをされるほうの人物をしっかり演じて聴き手にそれを印象づけるところになる。
だから、前提よりも、しくじりのほうに意識が先走るとつまらない落語になる。こういうところの構成のしかたが、まだ前座段階を脱しているか否かが試される。
喬太郎では、「子ほめ」も「つる」も聴いたが、いずれも前提となるプロットの演技が秀逸である。そして、今回聴いた「普段の袴」の武士も。大看板の演じる前座噺を聴く楽しみである。
◆笑福亭羽光「目玉親父」(NHKラジオ第一『真打ち競演』)。
東京渋谷NHK505スタジオ、令和6(2024)年6月13日収録※8月3日OA。