今日はジャクソン・ポロック展を見てきた。
日本初の回顧展だったんだそうです。
彼の最高作品と呼ばれている「インディアンレッドの地の壁画」という絵が
今回の目玉です。
値段で換算するのは違うかもですが,今保険評価額では200億するんだそうです。
値段関係なく,やはり実物は実に美しかったです。
写真とかでポロックは知っていたものの,あまり興味がもてなかったんですよね。
でも,見に行った人がすごくよかったっていうもんだから,
見に行ってみようと思い行ったのですが,本当によかった。
この絵,チケットの写真に一部が使われているのですが,
どこの部分が使われているかに夢中になってしまって,しばらくして,
「絵の全体像をよくみてないじゃん!」
と気づき,後戻りをして再度絵を確認したのでした。
彼が制作している様子を映像で流していたのですが,
かなり魂込めてやってました。
そして彼は40半ばでなくなっているんですよね。
自ら運転していた車の交通事故で。
飲酒運転だったそうです。
そして,もしかしたらこれは自殺だったんじゃないかとも言われているんだそうです。
このころの彼は絵が描けなくなっていたそうです。
私自身も絵が描けなくなった時期から随分絵から離れ,
一昨年,日本画を始めたものの,いつもスケッチとかデッサンばっかりやってたので,
先生に「そろそろ作品作りをしては?」と言われるようになり,
それが苦痛でやめてしまったんですよね。
作品に対してそんなに構える必要はないのだろうけど,
あの描けない苦しさっていうのかなぁ・・・
描きたいものがイメージできない苦しさがどうしようもなく嫌で・・・
きっと,ここが分かれ目なんでしょうね,続けられるか,続けられないか。
私自身,ポロックが描けなくなった年と近くなりつつあり,
最近では作品云々どころか生きることにも億劫になってます。
これはただの生きていく上の通過点なのか,
あるいはこのまま続くものなのか。
そんなことを思いながら作品を見ていました。
晩年の作品は,彼からいろいろなものが失われたような気がして,
観ていて少し辛かったです。
本当に今は先が見えず,生きていて何か意味があるのかと,
なんだか学生のようなことばかり頭にチラついています。
がんばりがきかないというのでしょうか。
頑張ろうって気持ちすら出せない状態。
常に誰かを好きでいた自分ですが,今はそれすらできません。
こんな状態は過去の中で一番ひどいなぁって感じです。
でも,まだ今はこうやって客観的に見れているので,
なんとかなると思います。
自分をまた一回壊して情熱のまま,感じるままに生きたいなぁ。