えんじゃけん

『コーカサスの白墨の輪』9(in 松本)

松本の松さんへの感想

今日は、松さんin松本について書きます。
先日の松本の感想にも書いたんですど、前半の松さんはかなり遊んでいます。
表情を見るのが楽しくはあったんですけど、グルシャのキャラをそんなに
変えていいのかなぁと思うシーンがありました。

それは、乳母にミカエルを預けられるシーン。
確か、東京では預けられてどうしたらいいのか、あたふたしてた気がするんだけど、
松本初日ではまったりとニコニコしてたんですよね。
「あずかっちゃった~~~」って感じの表情で。
あのシーンって、逃げ出さないと!っていう緊迫したシーンだよね。
いくら、人がいいからってあのシーンでのほほんニコニコはグルシャの
キャラが代わり過ぎではないかと思いました。
そこまで、ノー天気キャラではないように思うんだけど・・・。

前半、とにかく小技で客を笑わせるシーンが多かった松さんですけど、
確かに面白くはあるんだけど、私はちょっとだけ不満でした。
私が好きな松さんではない松さんだから。
私が松さんに惚れたのは、役に対して体当たりな演技で真に迫っている所です。
初めて松さんの舞台を見た時は、その体当たりさにとにかく度胆を抜かれる
思いで、松たか子の実力、才能、情熱をまざまざを見せられた気がしました。
そして、TVでの松たか子は比じゃないとも思いました。
この実力と情熱をみんなに知って欲しいとまで思いました。
足りないとしたら、もう少し繊細さが欲しいなぁと思いました。
でも、今回の松本での前半の松さんは細かい小技の演技はするものの、
それって繊細さとは違うんだよなぁって。
器用さは上辺だけの軽いものとなりやすいような気がする。
むしろ不器用な方が真に迫れるものとなりやすいような気がする。
だから、松さんには器用ではなく、繊細になって欲しいと思うし、
器用ではなく不器用でいて欲しいと今回観ていて思いました。

こんな事書いてたら松アンチっぽく思われそうだね。
いえいえ、私は松たか子ファンですよ。
松さんには安っぽい芝居はして欲しくないなぁと。

松本は舞台が狭く、客席が近いので、表情を使ったテレビ的演技も
場にあった演技なのかも知れないけど、やっぱ小技よりも大業で演じて欲しい。
細かい部分より大きな流れを演じて欲しい。
そう思いました。

<松たか子>■『コーカサスの白墨の輪』■
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