僕が三脚を使わないもう一つの理由は、
太陽を撮影する事がとても多いからです。
太陽はご存知のように刻々と変化します。
ほんの少しの時間で雲に隠れますし、
何より空全体の雰囲気が直ぐに変わってしまいます。
太陽を撮る場合、基本は高速シャッターを切ります。
手振れの心配などほぼ皆無です。
またもう一つ重要な事ですが、
現在の手振れ防止機能は、三脚を使うと有効に機能し無い場合があります。
手持ちで撮影する事を前提に考えて作られているからです。
よってスローシャッターを使用する以外で、建築写真や静物撮影を除いて、
僕が三脚を使う事はまずありません。
三脚使用では僕の思い通りに撮れない次の写真をご覧下さい。
Morning Sun & Sun flower
「朝日を浴びるひまわり」
この撮影は、
この場所を見つけてから撮影開始するまで1分以内。
撮影は5分程撮りましたが、結局使える写真は最初に撮った数枚です。
太陽が直ぐ雲に隠れてしまいました。
もし三脚立てていたら、この写真は撮れず、
もう一度太陽が雲から顔を出すまで待たなければいけなかったでしょう。
しかしたとえ太陽が出ても、空全体の雰囲気も変わってしまいます。
だから"Time is Money"なんです。
次の写真もご覧下さい。
（以前掲載していますが…）
「The Two」 北海道JR札幌駅前
ストリート写真はとても学習効果の高い分野だと思います。
なぜなら、シャッターチャンスが最も要求されます。
そして短い時間で構図をまとめるセンスが必要。
もちろん手持ちで撮るのは当然。
ストリートが手持ちでブレずにバンバン撮れるなら、
三脚はもはや必要ないでしょう。
（わざとスローシャッターを使う場合は別ですが）
しかもこの撮影では、
太陽が美しく二つに見える位置はたえず変化します。
おまけに人通りの多い駅前の歩行者の中から、
二人を選び、しかも同時に片足を上げた瞬間を撮らなければいけません。
三脚使用ではこの写真は撮れません！
普段、今僕は風景写真を撮っていますが、
かつて東京時代は友人達から「ストリートのケント」と呼ばれていました。
カメラを構えた瞬間に撮るという、早技（ハヤワザ）を得意としていたからです。
瞬時にフレーミングして素早く静かにシャッターを切る。
ストリート撮影ではそれが大切です。
そこで自分を鍛えるなら、三脚など無用です。
また僕は手振れ防止機能など無い古い銀塩カメラ、オリンパスOM-1を使っていました。
このカメラでバンバン撮り、ブレ無い様に工夫して修行しました。
ですから今のデジタルカメラは、僕にとっては神様のご褒美に感じる様な素晴らしいカメラです。
カメラも軽くなり、優れた手振れ防止機能が付いているんですから、
これでまだ三脚が必要というなら、「修行が足りない！」僕はそう思います。
少なくともこのブログを読まれる様な皆様は、
三脚など使わずに日常撮影できる様、修行して下さい。
今日本中の有名観光地（寺や花畑）で『三脚禁止』になりつつあります。
これは心無い（意識の低い）プロやアマチュア写真家によって、
多くの一般観光客が迷惑しているからです。
一流の写真家なら、あるいはそれを目指す皆さんなら、
日本の写真家の模範になる様な美意識を持ち、実際に行動して頂きたいです。
「写真家はマナーが悪い！」
そう言われない様、我々が発言と行動で示す必要があります。
僕はいつもの様にそれを有言実行します。
今回で、三脚不要について書くのを終えます。
最後に、
全ては「意識」です。
その一言です。
頑張って下さい！
追伸
僕が2年前に「青い池」を撮影した際、
その時の現場の状況を書いたブログを下に添付しておきます。
すでにこの時三脚を使用せず撮っています。
逆にもし三脚を使っていたら、この時の作品は生まれませんでした。
常に一歩前へ！
その「意識」こそ大切だと思います。
『思い出の一枚 part 3 - 青い池』
(#^.^#)
ケント白石
北海道を世界に売り込む侍写真家
Professional & SAMURAI Photographer Kent Shiraishi
ケント白石 写真家の宿「てふてふ」
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