Kent Shiraishi Photo Blog

北海道美瑛町の大自然や身近な写真を、
海外へ配信するArtistの呟き。

世界で勝負するなら他人と同じ事をしてはダメ!

2013年02月15日 | フォトエッセイ&フォトアート
昨日海外での仕事がまた一本決まりました。

最近プロ写真家を目指す若い方から色々質問受けるんですが…

「プロ写真家」になりたいという気持ちが、
なんか安易というか、希薄というか、
まあ成れたら良いみたいな・・・

「どっちでも良いなら、僕に質問寄こすな!
くだらない質問に無料で答えているけど、
そんな暇ないんだよ!」

ほんと、そう答えたくなるような時があります。

第一に僕は正直に思いますが、
ちゃんと別な仕事して、アマチュアで写真撮ってて、
何か問題あるの?

逆にそう訊きたいですね!

一日24時間の大部分で写真の事考えて、
自分は金稼げるような作品を創作し、
その事で生計も立てたい。

もしそう考えているなら、
おのずと行動がそういう方向に行かないといけないでしょ。
ようするに他人と同じ事していたんでは無理な訳でしょ?当然!

だったらどうすべきかを考えないといけないはずなんですが・・・

最近来る質問はそういうレベルでなく実にくだらないのです。

以前も書きましたが、
アマチュアとプロの一番の違いは、
当たり前ですが、プロの作品は買い手が必要です。
売れなければ話になりません!

ところがアマチュアの作品は全て「自己満足」でOK!

この絶対的な差をどう考えているかです。

買い手がつくというのは、
写真の技術やクオリティが高いのは当然として、
人としての「コミュニケーション能力」が相当に必要なんです。

最近の質問読んだり、
また僕がちょっとでも指導した人達見ていると、
この「コミュニケーション能力」に問題ある方が結構います。

アマチュアなら上で書いたように何も問題ありません。
撮影ツァー中僕と一言もしゃべらなくても全然OKです。

しかしそういう方に、いきなり「プロに成りたいんですが…」
そう言われてもね~~~~

僕は知りません!
「あなたは無理でしょう!」
そうも答えられないし…笑
困ったもんです。

この半年間、
「プロ写真家」になりたいとか、
目指しているとかいう方達と接して感じた事は、

「写真家」に成る前にまずは「大人」に成って下さい!
ほんとそう感じています。

組織で働くのが嫌になったとか、
自分は一人で出来る仕事がしたいとか・・・
そんな貧相な子供の発想では到底無理ですし生活出来ません!

そして一番馬鹿げているのが、
今の時代デジタルカメラになって、
ある程度誰でもそこそこの写真が撮れるからでしょうが、
「写真のお仕事が私のトータルセンスにあってるみたいなんです・・・。」

そんなこと言った若い女性もいました。
何それ?トータル・センス?
言葉の意味もよう分からん・・・

結論:

いままで質問にはもちろん無料で返信してきましたが、
今度からは金取るぞ!…笑
そうすれば多分殆ど来なくなるでしょう。(#^.^#)

だいたい欧米では、
How toを教えるのに金取るのが当たり前です。

3連休なんか11通も質問がきて、
二人は1,500文字以上でした。

長文料金も取るぞ!
読むのが大変なんだからさ!

それに気に入らないのは、殆どペンネームで書いて来る。
人に質問する、意見を訊くのに、
本名も書けないの君達は???

とにかく若い皆さん!
写真家に成る前にまずはちゃんと「大人」に成って下さい。
頼みます!!

・・・・・・・・・・・・・・・・

さてはなしは変わりまして、

★サンピラー=太陽柱
美瑛町では-15℃以下の寒い早朝にダイヤモンドダストが発生し、
それに太陽光線が当たって柱の様に光芒が現れる現象の事です。

望遠レンズでサンピラーだけも撮影しましたが、
下の写真の方が美瑛町らしいと思います。
足跡は北キツネです。

またこの写真はカメラで撮って出しです。
ですから普通のカメラであれば誰でも簡単に同じ様に撮影出来ます。



写真はJpeg、14mm超ワイドレンズで撮影したのをトリミングだけしています。
よってRetina Photoではありませんし、仕事にも使えません!

雪丘をご覧頂けば分かりますように、
強烈な逆光のため雪の色が白く撮れず、
我々の眼で見るのとは全く違います。

この事が良いとか悪いとかそういう話ではなく、
事実として書きますと、

1.これが現在のカメラの撮影時における限界である。
2.人の眼とは違うカメラの眼で見た表現と考える事が出来る。

どちらに考えるかで、作品創作も違います。
二つの作品が楽しめると考える事も出来ます。(#^.^#)

例えば雪が白いとサンピラーは分かりずらくなります。
よってこれはこれで作品と考えれば良いでしょう。

さて次の写真がRetina Photo(網膜写真)です。
早朝僕が見ていた風景を再現しました。



特に難しいのは雪の色ですがほぼ満足な仕上がりになりました。
投稿するために画質レベルを半分以下にしていますので
その辺はご了承下さい!

カメラで撮影時にこの様に撮るのは不可能です。
カメラの眼では一場面に一つの露出、
一つの色温度しか設定できないからです。

しかしこうやって見比べますと、
カメラの眼が不自然なのが分かりますでしょ。

もし早朝から雪の色がグレーなら、
十勝岳が噴火して空から火山灰が降って来たような感じです…笑

しかし残念ながら人間の眼は、
比較して初めて違和感を感じ理解するのです。

このRetina Photoの創作には「科学的写真術」が必要です。

・・・・・・・・・・・・・・・

昨日海外の仕事が一本決まりました。
やはりRetina Photoの作品です。

これから海外で活躍するためには、
他人と同じ事をしていたのでは勝負になりません!

世界中で誰でも普通に写真撮ってる時代ですからね、
その中でプロとして活動するために色々考えるわけですが…

「俺は・・・で勝負する」

まずはそういう技術と気持ちが必要な気がしています。

僕の場合、
一度眼にした「色」をほぼ自在に再現できる様になるまでに10年。

プロフェッショナルの音楽家が持つ「絶対音感」
これに似たような感覚で「絶対色感」

もちろん音と色は耳と眼の違いだけではなく、
脳の働きや構造上も全然違うので、音を聞き分ける様には出来ません。

しかし2台の高精度のモニターを同時使用し、
ある訓練を毎日続ければ相当に鋭敏になる事は出来ます。
やはり大切な事は方法論と実行力だと思いますね。

ファッションの様な感覚でプロ写真家を目指すというか、
軽く考えている今時の若者では僕の日頃の訓練を見せたら、
おそらく一週間でGive Upするでしょう。

だからアシスタントにして下さいといった問い合わせもありますが、
今現在は全てお断りしています。

またこの先、4K-TVそして将来の8K時代へと、
「色」に関しては間違いなく高い技術レベルが要求されるはずです。

これからの時代、「色」に関する知識・技術・センス
この3つが必要とされるでしょう。

若者にはその辺の事も学んで頑張って欲しい!
そう感じています。

最後になりましたが、
明日から世界に向けてFacebookを使い、
英語で「科学的現代写真術講座」を開始します。

このブログでも第一話、序章を掲載します。
どういう反響が出るか今からとても楽しみです。

世界に向けて夢に向かってガンガン発信します!


ケント白石


追伸:

真面目な質問にはきちんと答えますよ!
僕で出来るアドバイスはします。

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