2020年7月11日土曜日、天候晴れのち曇り。午前11時20分現在時外気温27.5℃湿度84%、北の風3.4m/s。
梅雨末期とは言え、これほどの大雨を経験したことが有ったであろうか?
それほどに今週の福岡は(否、九州はと言うべきか)毎日が豪雨と言っても過言では無い。
まずご覧頂きたいデータが有る。
気象庁・(降雨量)過去データから、
福岡県大牟田市での7月6日午前1時〜7月7日午前10時に至る各時間帯毎の降雨量で、その間の総降雨量は484mmである。
これは「観測史上最大」だったようで。
そのとき、私は、まさに、「観測史上最大」の降雨量を記録しつつある大牟田市にいた・・・
黄色の部分が現地滞在の時間帯、青い線の囲みがその間の降雨量推移(総雨量436.5mm)、赤い線の囲みが現地足止めに至った時間帯と降雨量推移(総雨量205.5mm)を示す・・・!
なんと、総降雨量の42.4%が現地足止め時間帯に降り、現地滞在中の降雨量は90%にも達する。
どんだけひどい雨だったことか!
今週月曜日の7月6日、福岡県南部の大牟田市へ出張した。
当日は午後4時過ぎまで業務を行い、日帰りの予定であった。
しかしながら、予定は大きく変更せざるを得なくなった。
当日、福岡へ戻ることが出来なくなったのだ。
理由は(クリック⇒)『九州で記録的大雨、122万人に避難指示 福岡、佐賀、長崎に特別警報』の渦中に居たからである。
福岡天神から西鉄大牟田線の特急電車を利用して当日午前9時過ぎ、大牟田に到着。
お昼を挟んで予定通り業務。午後2時過ぎ、当日最後の訪問先へと向かった。
しかしながら俄に雨は激しくなり、訪問先への徒歩移動は困難となった。
午後2時過ぎの時点でJR大牟田駅前の交差点は既に冠水の兆しが有り、
国道208号線を走る車は、水しぶきを上げていた。
大牟田駅からタクシーで訪問先へ向かい、予定を繰り上げて業務を始め、
終わったのが午後4時前だったか・・・
窓を叩く雨に「嫌な予感」がした。
スマホで交通機関の運行状況を確認、西鉄大牟田線・大牟田〜柳川間とJR鹿児島本線・長洲〜銀水間はすでに「運休・運転見合わせ」となっていた。
JR大牟田駅まで戻る途中、道路は至るところで冠水し、走行するにも極めて危険な状態であった。
西鉄・新栄町駅近くの大きな踏切を超え、国道208号線に向かったが、
路上には動かなくなった車が何台も放置され、路線の境目も目視できない状況になっていた。
やっとのことで着いたJR大牟田駅では全ての列車が、「運休・運転見合わせ」となっており、西鉄も同様であった。
駅周辺の道路、歩道はすでに冠水。
土産に買った駅前のまんじゅう店も店内まで水に浸かっていた。
駅には足止めを食らった利用客が、駅員に状況を確認している様子だった。
この時点で唯一運行していたのが九州新幹線だったが、残念なことに九州新幹線は在来線と乗り入れしておらず、
新幹線の新大牟田駅は北東に約8km離れたところにある。
新大牟田駅に至る道路が冠水等の事情で、タクシーも走れない様子。
高速バスもストップしており、この時点で福岡へ戻ることを断念せざる得なくなった。
降りしきる雨の中、一夜の宿を求めて、駅周辺のホテルや旅館を訪ねるも既に満室。
靴はグチョングチョン、スラックスはびしょ濡れ、背負ったリュックもしとどに濡れて傘役立たず。
水溜りに映る信号機の点滅が侘しい。
遠くに時折り轟くカミナリ・・・
靴をグチョングチョン言わせながら、重い足取りで再び駅へ戻った。
そして、長い長い大牟田の夜が始まった・・・
唯一幸いだったのが西鉄電車の開放だった。
運転再開を待つ2両連結の普通電車が、西鉄大牟田駅1番線?ホームに停まっていが、
恐らく西鉄側の判断で、利用客に開放したのではないか。
多分、これと同系の車両だったと思う。
行き場を失った20人近くの客が車内のロングシートに横たわり、眠れない夜を過ごした。
時折ザーッ・ゴーッと音を立て、激しく窓を叩く雨。
それに負けずと車内に響く、グオーッと言ういびき。
こんな状況の中で、よくも寝れるよな〜と、変に感心。
そんな中、ストレスと疲労か襲う睡魔に1〜2時間、夢遊のような時を過ごしたように思う。
人生初の災害時(電車の)車中泊をリアルに体験!
(スマホで撮った写真や動画が無いのは、バッテリーの残量が無くなりそうだったから。
※モバイル・バッテリー所持の必要性を痛感した・・・)
翌7月7日午前9時半、JR大牟田駅タクシー乗り場でようやくタクシーに乗ることが出来た。
市内道路のいたる所に放置された車が、道路の渋滞を招いていた。
約30分ほどで新幹線・新大牟田駅に到着。
1時間1本しか新幹線が止まらない駅、新大牟田駅。
待つこと暫し、博多行きのつばめ318号がやって来た。
おにぎり・弁当・パンが全て売り切れていた大牟田駅や新大牟田駅のコンビニ。
空腹をこらえ30分ちょいの博多に到着したあと、駅チカの飲食店街に駆け込んだ私と同僚二人。
ようやく人心地ついた気がした。
職場の了解を得て当日はそのまま帰宅。
汗とよごれと、一晩さすらった大牟田駅での記憶をひと思いに流し去りたく、
入浴を貪った。
以上が時系列での当日の記録である。
もう懲り懲りな思いだが、
今も各地で被災された方々のことを思うに、この程度でうつむく訳にも行くまい。むしろ貴重な体験だったと言えようか。
自分の命を守る行動を!とニュースで呼びかけられるが、今回ばかりは身に迫る命の危険を、身で以って経験することとなった。
梅雨末期とは言え、これほどの大雨を経験したことが有ったであろうか?
それほどに今週の福岡は(否、九州はと言うべきか)毎日が豪雨と言っても過言では無い。
まずご覧頂きたいデータが有る。
気象庁・(降雨量)過去データから、
福岡県大牟田市での7月6日午前1時〜7月7日午前10時に至る各時間帯毎の降雨量で、その間の総降雨量は484mmである。
これは「観測史上最大」だったようで。
そのとき、私は、まさに、「観測史上最大」の降雨量を記録しつつある大牟田市にいた・・・
黄色の部分が現地滞在の時間帯、青い線の囲みがその間の降雨量推移(総雨量436.5mm)、赤い線の囲みが現地足止めに至った時間帯と降雨量推移(総雨量205.5mm)を示す・・・!
なんと、総降雨量の42.4%が現地足止め時間帯に降り、現地滞在中の降雨量は90%にも達する。
どんだけひどい雨だったことか!
今週月曜日の7月6日、福岡県南部の大牟田市へ出張した。
当日は午後4時過ぎまで業務を行い、日帰りの予定であった。
しかしながら、予定は大きく変更せざるを得なくなった。
当日、福岡へ戻ることが出来なくなったのだ。
理由は(クリック⇒)『九州で記録的大雨、122万人に避難指示 福岡、佐賀、長崎に特別警報』の渦中に居たからである。
福岡天神から西鉄大牟田線の特急電車を利用して当日午前9時過ぎ、大牟田に到着。
お昼を挟んで予定通り業務。午後2時過ぎ、当日最後の訪問先へと向かった。
しかしながら俄に雨は激しくなり、訪問先への徒歩移動は困難となった。
午後2時過ぎの時点でJR大牟田駅前の交差点は既に冠水の兆しが有り、
国道208号線を走る車は、水しぶきを上げていた。
大牟田駅からタクシーで訪問先へ向かい、予定を繰り上げて業務を始め、
終わったのが午後4時前だったか・・・
窓を叩く雨に「嫌な予感」がした。
スマホで交通機関の運行状況を確認、西鉄大牟田線・大牟田〜柳川間とJR鹿児島本線・長洲〜銀水間はすでに「運休・運転見合わせ」となっていた。
JR大牟田駅まで戻る途中、道路は至るところで冠水し、走行するにも極めて危険な状態であった。
西鉄・新栄町駅近くの大きな踏切を超え、国道208号線に向かったが、
路上には動かなくなった車が何台も放置され、路線の境目も目視できない状況になっていた。
やっとのことで着いたJR大牟田駅では全ての列車が、「運休・運転見合わせ」となっており、西鉄も同様であった。
駅周辺の道路、歩道はすでに冠水。
土産に買った駅前のまんじゅう店も店内まで水に浸かっていた。
駅には足止めを食らった利用客が、駅員に状況を確認している様子だった。
この時点で唯一運行していたのが九州新幹線だったが、残念なことに九州新幹線は在来線と乗り入れしておらず、
新幹線の新大牟田駅は北東に約8km離れたところにある。
新大牟田駅に至る道路が冠水等の事情で、タクシーも走れない様子。
高速バスもストップしており、この時点で福岡へ戻ることを断念せざる得なくなった。
降りしきる雨の中、一夜の宿を求めて、駅周辺のホテルや旅館を訪ねるも既に満室。
靴はグチョングチョン、スラックスはびしょ濡れ、背負ったリュックもしとどに濡れて傘役立たず。
水溜りに映る信号機の点滅が侘しい。
遠くに時折り轟くカミナリ・・・
靴をグチョングチョン言わせながら、重い足取りで再び駅へ戻った。
そして、長い長い大牟田の夜が始まった・・・
唯一幸いだったのが西鉄電車の開放だった。
運転再開を待つ2両連結の普通電車が、西鉄大牟田駅1番線?ホームに停まっていが、
恐らく西鉄側の判断で、利用客に開放したのではないか。
多分、これと同系の車両だったと思う。
行き場を失った20人近くの客が車内のロングシートに横たわり、眠れない夜を過ごした。
時折ザーッ・ゴーッと音を立て、激しく窓を叩く雨。
それに負けずと車内に響く、グオーッと言ういびき。
こんな状況の中で、よくも寝れるよな〜と、変に感心。
そんな中、ストレスと疲労か襲う睡魔に1〜2時間、夢遊のような時を過ごしたように思う。
人生初の災害時(電車の)車中泊をリアルに体験!
(スマホで撮った写真や動画が無いのは、バッテリーの残量が無くなりそうだったから。
※モバイル・バッテリー所持の必要性を痛感した・・・)
翌7月7日午前9時半、JR大牟田駅タクシー乗り場でようやくタクシーに乗ることが出来た。
市内道路のいたる所に放置された車が、道路の渋滞を招いていた。
約30分ほどで新幹線・新大牟田駅に到着。
1時間1本しか新幹線が止まらない駅、新大牟田駅。
待つこと暫し、博多行きのつばめ318号がやって来た。
おにぎり・弁当・パンが全て売り切れていた大牟田駅や新大牟田駅のコンビニ。
空腹をこらえ30分ちょいの博多に到着したあと、駅チカの飲食店街に駆け込んだ私と同僚二人。
ようやく人心地ついた気がした。
職場の了解を得て当日はそのまま帰宅。
汗とよごれと、一晩さすらった大牟田駅での記憶をひと思いに流し去りたく、
入浴を貪った。
以上が時系列での当日の記録である。
もう懲り懲りな思いだが、
今も各地で被災された方々のことを思うに、この程度でうつむく訳にも行くまい。むしろ貴重な体験だったと言えようか。
自分の命を守る行動を!とニュースで呼びかけられるが、今回ばかりは身に迫る命の危険を、身で以って経験することとなった。