「ロビンソン」は1995年4月に発売されたシングルで、スピッツ最大のヒット曲です。
1995年9月発売のアルバム「ハチミツ」に収録されています。
私もそうですが、この曲からスピッツのファンになった人は結構いると思います。
でも、この意味不明のタイトルはちょっとねらい過ぎかも。
正直なところ、もう何百回も聞いているので新鮮味は薄れてしまっていて、
「チェリー」と同様、自分が選ぶベスト5には入らなくなっています。
どちらもベスト10には入りますけど。
しかし、1990年代を代表する名曲であることは間違いありません。
私の率直な感想は なめらか な歌だなということです。
メロディーも、詩も、全体がすべすべして、弾力があります。
何気ない日常の積み重ねで深まる絆。
単なる偶然でさえ、不思議な力が働いていると感じる。
このふたりだけの神聖な世界には、だれも入ってくることはできない。
大切な君と生きていくことを何よりも大事にしたいというラブソング。
せつない日々 → 魔法 → 二人だけの国 → 宇宙
壮大なイメージがよどみなく大胆に展開します。
とりわけ見事なのは、「二人だけの国」で「大きな力」によって
ふわりと浮遊したふたりは、意味を持たないただの「ルララ」の合図だけで
宇宙へ飛び出してしまうところです。
ホップ・ステップ・ルララ・ジャンプ、あざやかな四段跳び。
「誰も触れない」から「宇宙の風に乗る」のところは、
アップダウンを繰り返しながら旋回するように徐々にメロディーが上昇し、
ファルセットの「ルララ」で絶頂を迎えます。数ある彼の美しいサビの中でも、
とりわけドラマチックで心に響きます。
このサビを原曲のキーで歌いこなせたら気持ちいいでしょうね。
自分だったら、歌いながら泣けると思います。
ということで、2番の歌詞にたどり着けないで終わるのはちょっと心苦しいのですが、
今日はこの辺にしておきたいと思います。
最後に、これが実在するRobinsonです。
おしまい