造船屋の思い出

趣味や歴史に対する意見及び思い出

飽和潜水

2023-04-17 14:53:02 | 日記
先日から陸上自衛隊のヘリコプタ―事故で海上自衛隊の飽和潜水での救助や捜索が話題になっています。
海上自衛隊が潜水艦救助のため、潜水艦救難艦「ちはや」「ちよだ」が搭載しています。
また潜水医学実験隊と言う部隊もあります。40年近く前から取り組んでおり、450mまで実施したと
報道されています。
酸素ヘリウムガスで加圧してその深度の圧力とされます。報道のとおり3名1組でチャンバーの中に入り
加圧され、PTCと呼ばれる潜水球に移り、PTCがガイドワイヤーに沿って海底に下降し、下部ハッチ
を開けて潜水員2名が海中に出て作業します。
106mだとほぼ真っ暗で投光器等で照らして作業となりますが潜水艦救難が任務であり、ヘリコプター
の残骸や遺体を扱うのは大変と思います。
また作業後減圧には大変長い時間が掛かります。減圧を確実に実施しなければ潜水病となり、最悪は
死亡に至ります。
作業中は潜水艦救難艦は1点に留まらなければ潜水員が危険な事となりますのでDPSと呼ばれる保持
装置で艦をスラスターや推進器を使用して保持しています。
先代の潜水艦救難母艦「ちよだ」から三井造船が得意としていた艦種ですが残念ながら三井造船は造船から
撤退してしまいました。
メンテナンスを含め今後三菱マリタイムシステムズが後継となるのでしょうか?

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