造船屋の思い出

趣味や歴史に対する意見及び思い出

三井E&S

2024-01-30 09:42:52 | 日記
三井造船がインドネシア発電所の失敗から大赤字となり、造船から撤退したのが2年前でした。
その後どうなるのか心配でしたが三井E&Sとして舶用ディーゼルエンジンの製造は日本一を
保持していましたが先日の報道によればコンテナークレーンの受注が好況でベトナムから
約30台を受注しており、国内でも数十台受注との事です。
脱炭素の要求から三井E&Sの得意なディーゼル機関はMAN系列であり、難しいかなと思って
いましたが排出炭素低減も実施しており、赤字から黒字に転じたとも報道されました。
売上高は三井造船時代の半減以下ですが。
戦前三井物産造船部として発足した造船老舗が他国の発電所での失敗で、その造船部門から撤退、
ディーゼル機関とコンテナークレーンに活路を求めているのは本当に情けないですが、日立造船
も20数年前日本鋼管と造船部門提携し、ユニバーサル造船として分離撤退、環境設備や産業機械の
会社でしたが、昨年社名のカナデビアと変更し、造船の名称が消えました。
ただ常石造船に吸収された部門と中国の合弁会社YAMICが時々造船部門で三井造船名が出て話題と
なることもあります元一流造船所であった三井造船が消えたことがなんとも残念であり、中国の合弁
会社が活況を呈しているのは複雑な心境です。
日本船主も中国等に発注することが多くなっていることは残念です。
また三菱長崎が客船建造に失敗、大赤字となり、三菱の屋台骨を揺らしたのに、中国の国産初の大型
クルーズ船「アドーラ・マジック・シティ」が昨年11月竣工し、今年1月4日長崎寄港、今後九州を
中心し、頻繁に寄港する予定とは、なんとも皮肉です。

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