映画「Inheritance」を観た。
2022年アメリカの短編映画。
監督はエリン・ラウ。
出演は武谷碧、ほか。
18分の短編映画。
日系アメリカ人が主人公の映画。
珍しい。日系移民の規模は小さい
からだろうか。
主人公の青年はハワイに移住した
日本人の子孫。4世くらいか。父
親と二人で暮らし、時々、別居し
てる可愛い息子が遊びに来る。
青年は写真家。火山の写真を撮り、
観光客に売っているが、羽振りは
悪そう。日系人の友人はアメリカ
本土へ引っ越すと言う。家族の為
だ、と言う。
このままで良いのか。自分も友人
と同じく、新天地に移るべきでは
ないのか。それが家族のためでは
ないのか。
しかし、この地は祖先が苦労して
拓いたものだ。祖父や父が守って
きたものだ。それを自分の代で、
放棄するなんて・・・。
流れ出る火山の溶岩と、バックで
かき鳴らされる三味線が、青年の
鬱屈を象徴する。
題名の"Inheritance"。相続や継承
といった意味だ。引き継ぐものは、
必ずしも良いものばかりとは限ら
ない。