映画「ヤクザと家族」を観た。
2021年の日本映画。
監督・脚本は藤井道人。
出演は綾野剛、舘ひろし、
尾野真千子ほか。
両親に恵まれず、どん詰りだった
青年が親分に拾われ組員に。家族
の絆を初めて知るが、弟分を殺さ
れ仇を討って懲役14年。出所し
たら、全ては変わっていた・・・。
観たことのないようなヤクザ映画
だった。題材をヤクザにせずとも
良かったのに。社会から排斥され
て生き辛い存在なら、差別、苛め、
LGBTQ・・・、枚挙にいとまがない。
そんな人達が救いを求めうるのは、
やはり家族的な関係なのだろうだ
ろう。それを守りたいという想い
にも、守れない哀しさにも、共感
できる。
だが何よりも、この映画の秀逸さ
はラストシーンに凝縮されている。
このラストが無ければ、単に平凡
な映画にもなりかねない。
どんなシーンかはネタバレになる
から敢えて語るまい。ただ、1つ
改めて認識したのは、ラスト次第
で映画全体の印象が左右されると
いうことだった。