「フジコ・ヘミングの時間」。
ピアニストのドキュメンタリー。
音楽オンチの自分だが。
興味深く観ることができた。
日本人でピアノ教師の母。
ロシア系スウェーデン人の父。
父は妻子を残して日本を去る。
音楽家としての道も紆余曲折。
十代半ば、中耳炎で右聴力を失う。
さらに風邪で左聴力も。
治療しつつ音楽教師の資格を取る。
教える一方、各地で演奏を続ける。
治療で左耳はわずかに回復する。
毎日欠かさず4時間は練習する。
コンサートで世界各都市を訪れる。
どんなピアノに出逢えるか楽しみ。
猫や犬を飼い小さな命を愛する。
路上の困窮者を見ると寄付をする。
それは天使の試験かもしれない。
演奏には精神性が表れる。
だから自分の演奏を聴いて欲しい。
そう語る彼女のピアノは
生きることそのものなのだろう。