退社時のこと。
いつもはわたしと同じ方向には帰らない同僚が、珍しく一緒の方向へ
帰るから、と待っていてくれました。
少し涼しくなった街への道をふたりで歩いていると”実は”と
悩みを打ち明けてくれました。
配偶者の方が病気になったそうで。
信じられなかったけれど、やっと病を受け入れることができ
闘う覚悟もできたけれど、やっぱり心細いというはなし。
少しやつれた表情に疲れが見えました。
・・・ひとりで抱えるには大きすぎる悩み。
でも、家に帰れば愛猫がいるから、と少しだけいつもの笑顔を見せてくれ。
やんちゃなトラ猫の写真を見せてくれました。
少しでも長く、家族のいい時間を過ごせますように。
そう、心から祈らずにいられなかった切ない夕方のひとときでした。