COCCOLITH EARTH WATCH REPORT

限りある地球に住む一地球市民として、微力ながら持続可能な世界実現に向けて情報や意見の発信を試みています。

暉峻さん 次の世代に原発と温暖化を残さず、平和と対話と個人の心意気を残そうと訴え

2015-05-17 12:35:03 | Weblog

にほんブログ村 環境ブログへ
環境学習・教育:にほんブログ村 環境ブログ 環境学習・教育へ
 安倍政権が解釈改憲で集団的自衛権行使容認を閣議決定してから1年、それを柱とする安全保障関連法案(戦争法案)が僅か10分間の閣議で決定された。たった1年の間に専守防衛のみ認めた平和憲法を擁する国に不似合な、自衛隊海外派兵、武器や軍事技術輸出、軍備の拡充に向けた動きが、急ピッチで進められている。法案は間もなく国会審議にかけられるが、与党が多数を占める中でどのくらい阻止できるかどうか心もとない状況にある。しかし法曹界からは法案撤回を求める声明が発表され、市民団体も懸命な抗議行動を繰り広げている。憲法記念日の5月3日午後、横浜臨港パークで開催された「平和と命と人権を!5・3憲法集会」には3万人の市民が結集し、5月12日に日比谷公園野外音楽堂で開催された「許すな!戦争法案 戦争させない・9条こわすな5・12集会」には平日夕方のもかかわらす2800人の市民が参加した。
 5・12集会のゲストスピカ―として登壇した経済学者で埼玉大学名誉教授の暉峻淑子(てるおかいつこ)さんは昭和一桁生れである。暉峻さんのスピーチはこちらで視聴できます。子ども時代に経験した日本が戦争に突入する前の状況が、今の状況にとても似ていると語った。戦争で物資が欠乏して大変になる前に、物を言えない空気が押し寄せてくるというのである。練馬区在住の暉峻さんは、何年も続けている勉強会を、対話的研究会という題で区のお知らせに載せてもらおうとしたら、対話的では駄目だと言われた。対話ではなく、上からものを言って、皆が受けいれなければならない世の中になってきているというのである。
 練馬区は1970年代に造られた老朽化高速道路の高架下の土地はタダだからと、高齢者センターをつくる企画をたてた。まるで楢山じゃないかと反対してもどんどん工事にかかっていくという。この集会で前に登壇した糸数慶子さん(沖縄社会大衆党党首、参議院議員)が語った辺野古の基地建設に反対する沖縄県民の気持ちを同じ思いで受け止めた暉峻さんは、平和擁護・戦争反対を知らしめながら、たとえ一人になっても安倍政権のやり方に反対という強い根拠を持つことが大事だと思い、一人一人に対話する研究会を続けている。糸数さんのスピーチはこちらで視聴できます。
 暉峻さんが長期滞在したベルリンでは、アウシュビッツ解放記念日前後になると、学校の先生たちが誰に命令されることもなく、自分達の教科を通じて戦争中どうであったかを子どもたちに語りかける。ベルリンの教育基本法にあたるものには、「もし権力によって、暴力によって、あるいはお金によって力で国民を引っ張っていこうという政権が、力が、権力が現れたとき、はっきり自分の考えを言える子どもを育てる」書いてあるという。暉峻さんは、この間違った社会の流れを止める杭になるという気持ちでデモに参加していきたいと語った。
 限られた持ち時間の終わりに、暉峻さんは原発と地球温暖化は次の世代に絶対残してはいけない。私たちの時に止めなければいけない。残さなければいけないのは、平和であり、対話であり、そして個人、個人が自分で心から思うことであると語った。

【筆者考察:いま日本は国の在り方を大きく変えるかどうかの正念場に近づいている。暉峻さんの発言を重く受け止めている。安倍首相は丁寧に説明していくとしばしば言う。裏を返せば相手の言い分には耳を傾けず、「言うことを聞け」である。前の記事で触れたが、安倍首相はリンカーン大統領のゲッティスバーグ演説の真髄を理解していない。】

追:5・12集会での以下のスピーチを以下のサイトで視聴できます。
戦争をさせない・9条壊すな 5・12集会 宗教者代表が平和の大切さを訴え(日本山妙法寺代表 武田隆雄さんの挨拶)

戦争をさせない・9条壊すな 5・12集会 玉城デニーさん挨拶

戦争をさせない・9条壊すな 5・12集会 鎌田 慧さん挨拶と雨中のデモ

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 5月26日~5月29日の放送済... | トップ | 世田谷区民達の国政と区政に... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事