COCCOLITH EARTH WATCH REPORT

限りある地球に住む一地球市民として、微力ながら持続可能な世界実現に向けて情報や意見の発信を試みています。

レスター・ブラウン博士登場~番組案内をかねて~

2007-05-23 13:54:00 | Weblog
 新学期早々の4月中旬、某学の学生115名にバイオエタノールのことをどのくらい知っているか尋ねたところ、ある程度の理解を伴って聞いたことのある学生は20名、名前だけ聞いたことのあるのが7名、残りは聞いたことがなかった。その後のブッシュ大統領の強引なまでのバイオエタノール増産方針の報道や、日本での自動車用ガソリンへの試験的混入開始などで、バイオエタノールがにわかに注目を浴びるようになった。自動車用ガソリンに混入して、化石燃料由来の二酸化炭素排出を減らそうというのである。しかし、これはあくまで燃やした後の話しである。4月14日に「やっと取り上げられた忍び寄る食糧不足」を書き込んだが、殆どの場合、従来は食用や飼料用になっていた植物資源を原材料に使ううえ、近代的農法によるその栽培や加工はエネルギー消費と無縁ではありえない。

 5月24日のクローズアップ現代(NHK総合 19:30-20:00;NHK衛星第二 20:32-21:00)で、「待ったなし地球温暖化対策~環境学者レスター・ブラウンに聞く~(仮題)」が放送される。ブラウン博士は環境活動家にはよく知られた学者で、アメリカの環境問題のシンク・タンク「ワールド・ウォッチ」研究所の初代所長を務め、所長職をクリストファー・フレイヴィン氏に譲った後は、自ら創設したアース・ポリシー研究所の所長として世界の人口と食糧需給や温暖化の危機について警鐘を鳴らし続けている。特に従来のような成長重視の経済学的世界観(下記の著書でいうプランA)ではなく、地球の生態系という環境容量の限界をわきまえた環境学的世界観(プランB)の重視を唱えている。これを中心に述べた下記のような邦訳の著書がある。

エコ・エコノミー 家の光協会 2002年刊 2500円
プランB ワールド・ウォッチジャパン 2003年刊 2500円
フード・セキュリティー ウォッチジャパン 2005刊 2500円
プランB2.0 ワールド・ウォッチジャパン 2006年刊 2500円

 番組では、穀物高騰という負の問題を引き起こしているバイオ燃料は温暖化対策の切り札となりえるのか、急がれる政策とは何か、博士とのインタビューを通じて、地球環境の現状と対策の最前線が検証される。

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