恋する人を待ちわびて、ひとりさびしい眠り姫。宇治川をゆく私は恋の舟人。
棹のしずくか、恋の涙か、私の袖はぬれそぼつ
(薫が大君に贈った歌。橋姫は宇治橋に住むという伝説の神)
第三部 (2)宇治十帖 (「橋姫」より「夢浮橋」まで。薫20-28歳)
柏木と女三宮の不義の子薫と、源氏の孫匂宮が、宇治の八の宮の三姉妹(大君、中の君、浮舟)をめぐって織りなす恋物語である。
つよい仏教色、無常感が作品の主調をなし、
優柔不断で恋に対して決定的な強引さを持たない薫の人物造形がライバル匂宮や第一部第二部の源氏と対比されている。
薫の人物像はこの後の王朝物語、鎌倉物語につよい影響を与えた。
橋姫 (薫20-22歳10月)
源氏の弟八の宮は二人の娘とともに宇治に隠棲し、仏道三昧の生活を送る。
みずからの出生に悩む薫は八の宮の生きかたを理想としてしばしば邸を訪れるうちに、
ふとしたことから長女大君に深く心を引かれるようになる。
都に戻って薫が宇治の有様を語ると、匂宮もこれに興味をそそられるのであった。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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