旅先でものすごい雨に濡れたが、なぜか身が軽くなった。
近年かならず夏に降る警告のような雨を「ゲリラ」豪雨とか呼ぶのは色気がなく好かないが、あの降り方は僕らのせいで地球がおかしくなっているからだとは、さすがに勘でわかる。
だけど、それ以上に、あの異常な雨と風は、降り注ぐたび何か奥深い激怒を皮膚と神経に話しかけてくる。あの感じと関わるイメージのチカラを皮膚や神経に、なんとかできないかと、思うようになっている。
原爆忌の頃は毎年やはり長めに稽古をする。いま取り組んでいる稽古のほかに原爆にまつわる何かを踊る時間を加える。習慣というわけではないのだが、そうしないと何か、ぞっとするのだ。なぜそうなるのかわからないが、そうならなくなったら、僕の魂とか心は何か大変なことになっているのだろう。
このあたりの日にあるレッスンでも関連は自然にでる。こないだ大田洋子さんの言葉から踊ってもらった時は、とても印象的な空間がかいまみえた。
思い出すことと踊りは深く関わる、記憶の底を探るようなこともあるしDNAにもかかわっている、さらに予感にも。
櫻井郁也によるダンス公演の情報や記録を公開しております。
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